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スニーカーフリークのリアルな靴選び。 Vol.2 津吉 学
HOUYHNHNM SNEAKER RELAY

スニーカーフリークのリアルな靴選び。
Vol.2 津吉 学

最新のパフォーマンスシューズから、限定品にコラボレーション、はたまた忠実な復刻モデルもあればトップメゾンだって参戦し、拡大を続けるスニーカーマーケット。そんななかスニーカーに精通した人たちは今、どのような視点で、どのモデルを選び、実際に履いているのか? 業界屈指のスニーカーフリークたちのリアルな靴選びをリレー形式で紹介していきます。今回登場するのは、前回の小木“POGGY”基史さんからの紹介で、〈FDMTL(ファンダメンタル)〉のデザイナー、津吉学さん。特に思い入れの深い5足を挙げてもらい、それぞれを選んだ理由やお気に入りのポイントを聞いてみました。

 

01:NIKE_AIR JORDAN 1 インディゴ染めレザーの一点モノ。

ー 今日は津吉さんにとって思い入れの深いスニーカーについて話を聞かせてください。まずはこの「エアジョーダン1」から。こんな色、初めて見たんですけど、なんですかこれ?

津吉:リアルインディゴ染めのレザーでつくった「エアジョーダン1」です。フィラデルフィアにある「UBIQ」というお店で特別につくってもらいました。

ー 特別につくってもらった、とは?

津吉:「UBIQ」はスニーカーをメインに洋服などを扱っているお店で、うちのブランドの取引先でもあります。そこが「UBIQ LAB」というシューズのカスタム工房を持っていて。ある日、そこのスタッフと「リアルインディゴのレザーで『エアジョーダン1』をつくったら面白いんじゃない?」という話をしていたら、本当につくってくれたんです。昨年末、インディゴ染めのレザーを日本から送って、今年の1月に完成品を受け取りました。

ー インディゴ染めだけあって、ネイビーの色合いが独特ですね。

津吉:履き込むほどにいい感じで色落ちしていくと思います。もったいなくてまだ一回も履けていないのですが(笑)。

ー よくよく見ると、パーツによってレザーの素材が微妙に違いますね。

津吉:3種類のレザーを使っています。アッパーは牛革の表革とスウェードをパーツごとに切り替えていて、タンとライニングはシープレザーです。

ー 津吉さんにとって「エアジョーダン1」は好きなスニーカーのひとつですか?

津吉:ファーストモデルに限らず、かつてのスニーカーブームを経験した自分にとって「エアジョーダン」シリーズには特別な思い入れがあります。近年、ネットフリックスのドキュメンタリー作品「ラストダンス」の影響で世界的にますます人気が高まりつつあり、特に「エアジョーダン1」の人気の加熱ぶりは異常とも言えるほど。市場価格は高騰する一方で、1985年のデッドストックはいま100万円以上まで跳ね上がっています。

ちなみに、僕は学生時代から〈ナイキ〉が好きで、自分だけの〈ナイキ〉をカスタムオーダーでつくるのが夢でした。2000年頃に始まったNIKE iDでその夢はいったん実現したのですが、思い起こせば、当時NIKE iDでオーダーしたのが真っ黒な「エアプレスト」。色の組み合わせは無限にあるのに、結局オールブラックに落ち着いてしまったというわけです。で、20年のときを経て、「エアジョーダン1」をカスタムするという貴重な機会を得て、チョイスした配色は結局オールネイビー。20年も経ったのに基本的にはなにも変わっていないですね(笑)。

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