Creator 01
山根敏史_F/CE. デザイナー、
toe ベーシスト

PROFILE
愛知県出身。数々のブランドでの経験を経て、独立。現在は〈エフシーイー(F/CE.)〉のデザイナーを務め、2017年にはデンマークのアウトドアブランド〈ノルディスク(Nordisk)〉世界初のコンセプトストアを東京にオープンした。2019年には京都にもオープン。2000年に結成されたバンド「toe」のベーシストとしても活躍するなど、幅広いフィールドで才能を発揮している。
ソフトスーツケースのように使える
3ウェイ

F/CE. 3WAY トラベラーズ M
ー 最近特に気に入って使ってらっしゃるのが、このバッグなんですね。
そうですね。これまでずっと普段使いにはバックパックを選ぶことが多かったんですが、オン・オフ問わず、最近よく使っているのはこのバッグです。ショルダー、ハンドル、バックパックの3ウェイで自分の気分に合わせて持つことができるし、小ぶりながら25リットルと意外に大容量なので、1泊2日の短い出張のときにも最適ですね。
ー 見た目よりも、意外と入るんですね。
フロントに2つのポケットが付いたり、アウターを引っ掛けるベルトもあったりと、利便性が高いプロダクトなんです。生地には「インビスタ」社と共同開発したコーデュラナイロンサテンを使用しています。ちょうどこういうバッグが欲しくて、〈エフシーイー(F/CE.)〉でつくったんです。2020AWコレクションの1つとしてリリースしています。
ー その他には、どのような特徴があるのでしょうか?
メインの開閉口が広く、スーツケースのようにすべて広げることができるんですよ。中もメッシュでコンパートメントを分けているので、整理整頓しやすいですね。私自身、着替えや仕事道具をバッグ内に綺麗に収納したい性格なので、そこも気に入っています。背面にはキャリーケースに取り付けることができるアタッチメントベルトも付いてるんです。
ー お持ちいただいた他のバッグは用途が異なるんですか?
ネイビーのバックパックは以前よく使っていて、いまもシーンにより使います。バンドでツアーに行ったり、子供とどこかに遊びにいくときは、両手を空けておきたいから便利なんです。雨の日は完全防水のバックパックを使用していますね。どちらもショルダーストラップの余りを丸めてまとめられる仕様にしていて、ブラブラしないように設計しています。

ー 〈エフシーイー〉のバッグは、どのプロダクトも共通してライフスタイルに寄り添うアイディアが盛り込まれていますよね。
ただバッグをつくるだけではなく、自分で使い続けてみて、もっとこう工夫したら良いのではないか、ということを考えながらつくっています。旅で使ってみてどう感じたか、何があればもっと良いバッグになるのか、逆に何が不要なのかを考えたり。ニットを着ても毛玉ができないように、ハーネスの裏の素材を拘ったバッグもあります。そんな風に自分の体験から出てきた発想をプロダクトに落とし込んでいるんです。
ー それによって使いやすいバッグが生み出されているんですね。
使わないときは小さく潰せて、収納時もスペースを取らないようにもデザインしています。そのようにひとの生活にマッチするバッグを作りたいと思うんです。あと、どのバッグにも言えるのが、生地やパーツにとことんこだわっているということ。個人的にミルスペックのパーツが好きなこともあって常に世界中のパーツを探しているんですよ。そこで見つけたものがプロダクトにも反映されています。そこも〈エフシーイー〉のバッグが持つ個性の1つでしょうね。
山根さんにおすすめしたいバッグ

〈AS2OV〉WATER PROOF CORDURA 305D DAY PACK [H47×W28×D16cm]¥32,000+TAX
(UNBY GENERAL GOODS STORE 03-6434-0709)
バックパックに取り外し可能なファニーパックが付いた〈アッソブ(AS2OV)〉のバックパックは、25リットルと意外にしっかり入るサイズ感。山根さんのようにオン・オフ問わず使いたいひとには、ちょうど良いサイズ感と言えそうです。素材には〈アッソブ〉オリジナルの3レイヤーによる耐水圧2000ミリの透湿防水性素材を使用しているのも〈エフシーイー〉と同じくこだわりを感じます。提案の仕方は異なりながらも、シンプルかつ生地や使い勝手を考えられたデザインはデイリーに活躍してくれるはず。