RED WING PT83 Engineer Boots
「質感がバラバラの方がかっこいいよね、スエードは」(土井地)

藤井:PT83って元々「バックドロップ」の別注でしょ?
ラムダ:そうそう。なんせ〈レッド・ウイング〉ってもともと表革しか作ってなかったところに、「バックドロップ」が別注をかけて初めてスエードのを作ったらしいよ。
藤井:ジーパンの裾が乗っかっても、バックルが見えるように下げてるんだよね。
土井地:足首をホールドするためじゃなくて、見せるために下げたくらい?
ラムダ:そうそう。すごい別注だよね。今日持ってきてないけど、PT83だと、もう5ミリから1センチくらい低い。ただ間延びしちゃって単体で見るとダサいけどね。でも、履くとかっこいいのよ。
藤井:土井地サイズだとまたバランス変わるよね(笑)。
ラムダ:これがまた、シャフトが細くていいのよ。ふくらはぎにピッタピタなの。だからスキニーデニムと合わせても一切喧嘩しない。

ー ベルトも締めてますか?
ラムダ:一番キツく締めてます。キュンキュンに(笑)。
藤井:ソールは張り替えた?
ラムダ:うん。ビブラムに。83はオリジナルのソールで履いてて、91はこれ。
藤井:俺は持ってないんだけど、持ってる人たち曰く、91はヒールがすり減ってるくらいが一番ラインがキレイらしいよ。ラムダのかかと、今すり減ってるじゃん?
土井地:そう言われると確かにカッコいいね。

ー これは現役なんですか?
ラムダ:現役で、気分的には最近履いてなかったんだけど、掘り出してさっき試着したらまた履きたくなっちゃった(笑)。でもこれもいい毛足でしょ? 雑多な感じで。
藤井:うん。全然違う毛足がここに来たり、そっちに来たりね。これがB品扱いにされちゃうから、今のは全部整えちゃってるの。
土井地:でも均等じゃなくて質感がバラバラの方がかっこいいよね、スエードは。
藤井:だから昔アイリッシュセッターを買う時とかは全部見せてもらってたもん(笑)。
ラムダ:これがイイんだけどなあ。こういうのがスエードの面白さというか、奥ゆかしさだと思う。
ー エンジニアだったら一番は〈レッド・ウイング〉ですか?
ラムダ:やっぱり〈レッド・ウイング〉なのかなぁ……。
藤井:〈ウエスコ〉とかだとちょっとハードだよね。

ラムダ:俺らが通った’90年代のアメカジって、〈ウエスコ〉とかはまだ無かったじゃん。当時〈チペワ〉か〈レッド・ウイング〉。で、お金がない人は〈ホーキンス〉買うみたいな。〈レッド・ウイング〉がトップランカーだったから、いまだに溺愛してるんだよね。ウエスタンブーツも「〈リオス〉とか〈ブラックジャック〉とかもあるけど、でも〈トニーラマ〉でいいや」とか。あそこが最終到着地点だったから、それは忘れなくていいんじゃないかな、みたいな。
土井地:ウエスタンブーツ、しばらく履いてないね〜(笑)。〈トニーラマ〉とか〈リオス〉とか、かっこよかったね。
藤井:だね。秋冬ぐらいからまた〈レッド・ウイング〉、良さそうだよね。アメカジっぽい感じが。
ラムダ:俺、自分の中で復活させていこうかなと。最近ちょっとスニーカーに飽きてしまって。藤井も〈グイディ〉とか履いてるじゃん?
藤井:俺は冬はブーツしか履かないから。ジップで閉じてないとダメなの。だからこれ(エンジニア)とかダメ。
ラムダ:でもこれ、結構履くと細いよ?
ー それでも〈ノンネイティブ〉のパンツの裾には収まらないかもしれませんね。
ラムダ:裾幅細いからね。
土井地:中に入れるのはナシ?
藤井:ナシ。背が低いから余計にないかな、ブーツインは。