2021 AW COLLECTION “CLOTHES THAT FEEL THE TIME”
「時間を感じる服」をテーマに、昔はどのように服がつくられたのか考えたコレクション。衰退の一途を辿る技術や素材を使い、追体験を試みた意欲作が並ぶ。


髙橋さんが所有する100年前のホースレザージャケット。曰く、「道具としてつくられていた時代の服」。袖やアームホールに馬に乗っている姿勢を想定したパターンがあり、落馬から身を守るための防護服でもあったそう。


上で紹介した100年前のジャケットを研究してつくられた、ホースレザージャケット。ハンギングしても立体的な袖が湾曲し、そこに「無駄なく平坦なアメリカの服になる直前の名残」があるという。「工程やプロセスを理解することで、そのひとたちがいまの時代で服づくりをしたらこうなるのではないかという点も想定しています」 ¥528,000(タイガ タカハシ)


「アメリカで1920年代に〈リーバイス〉に対抗して、〈J.C.ペニー〉が打ち出したワークウェアブランド〈Foremost〉のデニムを再解釈した」と髙橋さん。ライトオンスの生地もオリジナル。ストア系のブランドに見られる左綾で、洗っても縮まないように工夫されている。¥46,200(タイガ タカハシ)


「通常デニム生地は、経糸がインディゴで緯糸は白。しかし緯糸を生成りに染めて織ることで、青青しいインディゴがこのような全体的に黒ずんだ色味になる」。職人と相談しながら、本来なら白糸でつくるものを生成りにし、青みを抑えたという。「最初からある程度穿きやすさを追求したい」とモダナイズしている。¥31,900(タイガ タカハシ)