CASE 02 デザインと調和するクレープソール。
PROFILE

福岡県出身。東京デザイナー学院に在学中からスタイリストのアシスタントを務め、2006年に独立
。現在はメンズ誌やタレントのスタイリングを手掛けるほか、「Harley-Davidson Japan」や「PabstBlue Ribbon Japan」のプロモーションも担当。アメリカンカルチャーへの造形も深い。
Instagram:@satoshiezaki

ー 江崎さんがはじめて「PUMA SUEDE」を履いたのはいつ頃ですか?
江崎:いろいろと履いて、買い足し続けてきたので、正直覚えていないんですよ(笑)。いまも自宅に相当な数の「PUMA SUEDE」があって、シューズボックスの中にコーナーがあるくらい。ほかのスニーカーと比べても、これがいちばん多いですね。
ー どうして「PUMA SUEDE」が多いのでしょうか?
江崎:汎用性があるし、いい意味でハズしが効くアイテムだと思うんですよね。例えばオーセンティックなスタイルがあるとします。そこに革靴ではなく、あえて「PUMA SUEDE」を合わせることで、センスが垣間見えるというか。ダンスやヒップホップとか、ストリートカルチャーの香りがスタイリングに漂うんです。


ー スタイリストとしてお仕事をするときも、「PUMA SUEDE」を提案されることが多いんですか?
江崎:スケーターやダンサーの子に履かせたりとか、あとはモーターカルチャー系の媒体でも持っていきますね。カルチャーを絡めた提案をすることが多いです。
ー モーターカルチャーというのは意外ですね。
江崎:「フェラーリ」に合うファッション企画が数年前にあって、そのときは足元を全部〈プーマ〉にしました。「フェラーリ」とコラボしたモデルがあるんですよ。聞いたところによると、毎シーズンコラボレーションしているそうなんです。ぼく自身も古いアメ車やバイクが好きで、普段着もヴィンテージが多いんです。バイクに乗るときはハイカットシューズのほうが安心感はあるんですけど、足元がよく見えるから、「PUMA SUEDE」をよく履いていますね。エンジンオイルが飛んで汚れたりもするのですが、それもいい味になるんです。

「SUEDE 90681S」
ー 江崎さんの私物の「PUMA SUEDE」も、いい味が出ていますね。
江崎:とあるタレントさんのスタイリングをさせていただいたときに、珍しいシューズを用意することになり、ユーゴスラビア製で黒×シルバーのヴィンテージを履いてもらったんです。それを見ていたら自分も欲しくなり、ブランドの方に相談したところ、ちょうど「PUMA SUEDE」が50周年のタイミングで「復刻モデルをつくっている」とのことで。それで発売したときにゲットしました。


ー このモデルのポイントを教えてください。
江崎:まずはシルエットですね。ノーズが長くて通常よりもスマートな印象なんです。シューレースのホール数も通常よりひとつ多い8ホールなので、ホールド感がしっかりある。タンの部分も薄く、切りっぱなしぽいデザインになっていますね。パッと見では違いがわからないかもしれないけど、よく見ると雰囲気が全然違うんです。シュッとしたスニーカーが好きなので、これは本当にパーフェクト。ただ、うっかりストックを買い逃してしまい、シューグーでケアしたり、洗濯を繰り返しながら大切に履いてます。

ー 今回の「PUMA SUEDE CREPE」はいかがですか?
江崎:はじめてクレープソールを採用したんですよね。だけどあんまり意外な感じがしないのは、すごく馴染んでいるからだと思います。クレープソールって、上品さとカジュアルさがバランスよく融合していて、トラッドな服によく合う印象。だから、チェック柄のコートやコーデュロイのパンツを合わせて、秋っぽく、カジュアルだけど品のいい組み合わせにしました。古着との相性も良さそうです。サイドにあしらわれているブランドのロゴの下に「SUEDE」の文字がないですね。これはヴィンテージモデルがモチーフになっているんですか?

ー 70~80年代のラストを使ったスウェード ヴィンテージというモデルがあり、それがモチーフになっています。
江崎:たしかに、ほかのインラインと比べて甲が広いですね。フォームストリップはややすっきりとした印象です。これは感覚的なものですが、自分はやっぱりクラシックなものに惹かれるので、この感じすごくいいです。
ー いちファンとして、〈プーマ〉に望むことはありますか?
江崎:〈プーマ〉って、環境に対してすごく力を入れている気がするんです。エコモデルをリリースしたり、一時期、シューズボックスをつくらずに不織布の袋に入れて販売していたことがあって。いまの時代、そういう活動が企業に求められているし、環境問題にどんどん力を入れていって欲しいなと思います。そうすることでまた新しいファンも増えると思うので。