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FEATURE
シソンヌ・長谷川忍と語る、ファッションとお笑い。
MONTHLY NISHIMOTO IS THE MOUTH

シソンヌ・長谷川忍と語る、ファッションとお笑い。

全身タトゥーの預言者、西本克利。今月よりスタートする彼の連載企画では、西本さんがいま気になる人との対談おこない、さまざまなカルチャーに触れるというもの。記念すべき第1回目は、コント職人であるシソンヌのツッコミ、長谷川忍さんが登場。ファッション好きとして知られる長谷川さんに、自身が通ってきたカルチャーや、お笑いについて、西本さんが踏み込みます。

PROFILE

西本克利

1979年生まれ、埼玉県出身。2020年に某ドメスティックブランドを退社。その後、カルトクラブ「NISHIMOTO IS THE MOUTH」を立ち上げ、主にグッズを製作し販売している。

PROFILE

長谷川忍

1978年生まれ、静岡県出身。2005年にNSC東京校に入学し、その翌年に相方であるじろうと共にシソンヌを結成。卓越した演技力を武器にコントを展開。実力派のコント芸人としてライブはもちろんのこと、テレビや舞台、ドラマなど、さまざまなフィールドで活躍している。

いい事務所に入ってよかったと、気持ちがほっこりしている。

ー 今回の連載について西本さんと打ち合わせをしていたときに、「シソンヌの長谷川さんと対談がしたい」と言われたときは、その意外性にすこし面を食らいました。おふたりはどういった関係性なんですか?

長谷川:いちばん最初はSNSですよね? スタイリストの山本康一郎さんが〈NISHIMOTO IS THE MOUTH〉のTシャツをタグ付けして上げていらっしゃって。

西本:それで長谷川さんがフォローしてくれたんです。

長谷川:何者?感がすごいじゃないですか。すごい気になってフォローしたら、DMをくれて。

西本:それでTシャツをご購入いただいたんですよ。それで、たまたま自宅の近くを歩いていたらぼくのTシャツを着ている人がいて、誰だろう? って思ったら長谷川さんでした(笑)。そこではじめてお会いして。TVとかでも着てくれてますよね?

長谷川:インパクトあるデザインなんで先輩とかもいじってくれるんですよ。東野(幸治)さんも「それどういうオシャレ?」って(笑)。とにかく「誰?」っていうのがとっかかりになるので、「預言者です」とお答えしてます。

ー 西本さんに対してどういう印象をお持ちですか?

長谷川:顔までタトゥー入ってますし、SNS上では恐いっていう印象があると思うんです。路上で会ったとき、うちの嫁さんと、指原(莉乃)とフワちゃんと一緒にいたんですけど、さすがにその3人は離れていきましたね、「あの人、なに?」みたいな感じで(笑)。

だけど、そのときの西本さんは1年目の芸人かっていうくらい腰が低くて。人は見た目によらないというか、すごく柔和な印象だったんです。そのギャップにやられてしまって、より一層魅力的に感じましたね。

西本:それはぼくも一緒ですよ。長谷川さんもそのときとても丁寧に接してくれて、ファンとしての気持ちがより強くなりました。

長谷川:フイナムさんは、うちの相方が前に一度取材を受けたとのことで、マネージャーも媒体に対する信頼はあったんですけど、今回西本さんとの対談のお話がきたときに、「反社チェックしますか?」って言われたんですよ(笑)。

西本:ぼくは大崎さん(吉本興業ホールディングス代表取締役会長)とも仲良くさせていただいていて。ご飯に連れて行ってもらったりしてるんです。

長谷川:それ、前に仰ってましたね。どうして仲良いんですか?

西本:〈VISVIM〉で働いていたときに、お店によく来ていたんです。そのときに気に入ってくださって。「西やん」って呼ばれてるんですけど、「西やんはもう友達だから、一緒に飯行こう」って。四ツ谷の鮨屋に連れて行ってもらったりとか、大阪でもすごくいいお肉をご馳走になりました。

長谷川:ちょっと待ってくださいよ! よしもとの芸人ですら連れて行ってもらえないのに…。

西本:共通の知り合いに〈FR2〉の石川さんがいて、それもあって仲良くしていただいているんですけど、最近は会ってないですね。今日のこの対談についても、あとで報告しなきゃいけないんですけど(笑)。

長谷川:でも、大崎さんが西本さんのことをおもしろがっているのは、なんだかうれしいですね。いま68歳ですから。そういう人が西本さんみたいなユニークな人となかなか仲良くできないと思うんですよ。だから、いい事務所に所属できてよかったなと、いま気持ちがほっこりしています。

西本:ぼくも結構いじられてますけどね(笑)。

ー 大崎さんと一緒にいるときは、どんな話をするんですか?

西本:真面目な話が多いですよ。お父さんみたいな感じで、仕事の話を聞いてくれたり。

長谷川:ダウンタウンさんを東京で売るって言って、関西から連れてきた人ですから。NGKで漫才しているときも、誰も笑ってないのに「お前らスタイル崩さずにそのままやれ。時代をつくれ」ってプッシュして。そういった意味ですごくパワーのある人なんですよ。

長谷川さんと通ってきたカルチャーがほとんど同じ。

ー 西本さんと長谷川さんは道でばったり遭遇してから、会ってゆっくり話すような機会はあったんですか?

長谷川:いえ、ないですね。だけど、共通の知り合いは結構いるんですよ。

西本:FACEくんとか、河村(康輔)くんですよね。

長谷川:そうそう。ちょうど昨日FACEくんと連絡を取っていて、今回の対談の話をしたら、「近々3人でご飯食べに行こう」っていう話になったんで、今度ぜひ。

西本:本当ですか? 行きたいですね!

ー 長谷川さんはかなりファッション通ですよね。

長谷川:そうですね。ずっと片思いしている感じですけど(笑)。ぼくはいま43歳なんですけど、世代的に裏原のカルチャーの影響はものすごく大きいです。ファッション誌も『WARP』とか『BOON』、『MEN’S NON-NO』とかストリートからモード系の雑誌まで幅広く見てて、いい意味でゴチャゴチャしてましたよね。

それに音楽もパンクやメロコア、ヒップホップと、いろんなジャンルが入り乱れていて。ぼくは静岡の浜松出身なんですけど、パンクのCDを買ってジャケットを眺めていると、「Special Thanks」の欄にヒップホップのアーティストの名前が書いてあったりして、横の繋がりを感じたというか。それがおもしろかったですね。ロックはロック、パンクはパンク、ヒップホップはヒップホップっていう、ある意味固定概念に縛られた考え方をしていたんですけど、そうじゃないんだと知ることができました。あの混ざっている感じがおもしろかった。

長谷川:裏原宿のカルチャーもそんな感じだったじゃないですか。どこかのブランドがアイテムをつくって、それをみんなに配って着てもらうっていう。あのノリにすごく憧れていました。たまに東京へ来ては裏原へ行って、「NOWHERE」に訪れると服がなにも残ってなくて。それで店員さんに質問すると怒られるっていう(笑)。

西本:そういう時代でしたよね。

長谷川:どこのお店行っても店員さんが怖くて。それが当たり前だと思っていました。逆にいまは接客してくれるじゃないですか。「サイズあるんで、よかったら」みたいな。そんなこと言うなよ! って思いますもん。もっと怖くあれ! って(笑)。

西本:怖いっていうのが刷り込まれてますよね(笑)。

長谷川:当時は良くも悪くも、そうした対応がブランドの価値を上げていた気がします。

西本:どんなブランドが好きだったんですか?

長谷川:裏原ブランドはどれも大好きでしたね。あとは〈ジョイリッチ〉とかも好きでした。まだ直営店ができる前、セレクトにちょこちょこ置かれている時代によく「ザ・コンテンポラリー・フィックス」に行ってましたね。当時〈ジバンシィ〉なんかも置いてたりして。

西本:そういうのもチェックしてたんですね。

長谷川:カニエ・ウェストだったか、JAY-Zが着てたんですよ。ファッションに関してはヒップホップアーティストの着こなしを参考にすることが多いんで。

西本:ヒップホップはどんなのを聞くんですか?

長谷川:高校生の頃にスチャダラパーの『今夜はブギーバック』をはじめて聞いて、「なんだこれは!」ってなったのを覚えてます。それでスチャダラのミニアルバムを聴き倒して。その後、キングギドラとか、さんぴんキャンプ周辺のアーティストを知るようになって、いろいろ買い漁ってました。

あの頃はパンクロックのDJと、ヒップホップのDJがいたんですよ。それで「俺はパンクロックのDJになる」っていって上京するやつと、「ヒップホップのDJ目指す」っていうやつと、「ダンサーになる」って東京に行くやつがいて。そんな感じで隔てなくいろいろ聴いていました。それで〈7STARS DESIGN〉のTシャツが欲しくて、デビロックナイトに行くみたいな。

西本:あぁ~! 懐かしいですね。

長谷川:海外だとCoolioとか、GANGSTA PARADISEとか、Wu-Tang Clanを聴いてました。その真似をして〈ティンバーランド〉のブーツを履いて、労働者みたいな格好をしてましたね。

西本:年齢が近いということもあって、長谷川さんとは通ってきたカルチャーがほとんど同じだなと、いまお話を聞いていて思いました。

ー 西本さんが〈VISVIM〉のスタッフとして働いていた頃に会ったりはしてなかったんですね。

長谷川:その頃の西本さんは知らなかったですね。〈VISVIM〉にいたっていう事実だけを知っている感じです。

西本:結構芸人さんが来られてましたよ。

長谷川:この前、オリラジの藤森さんが服欲しいっていうから一緒に買い物に行ったんですけど、そのときに〈VISVIM〉へ寄らせてもらいました。

ー 芸人さん同士で買い物に行ったりするんですか?

長谷川:ちょくちょく行きますね。よく行くのはチョコプラの松尾。あいつはヒップホップもレゲエも好きなんですよ。だけど着る服は結構オールドスクールで、むかしながらのブランドを着てますね。うちの相方もむかしは〈アンダーカバー〉が好きでよく着ていました。だけど、貧乏だったときに服かパチンコかタバコのどれかをやめないと生活できなくなってしまって、服買うのをやめちゃったんですよ。それからパチンコとか麻雀ばっかやってますけど(笑)。

西本:一緒に買い物行かないんですか?

長谷川:じろうとは行かないですね。結成したての頃はよく飲み会とか、合コンに行ってましたけど(笑)。最近はふたりでいると照れ臭かったりするので。

はじめてダウンタウンに会ったときはすごく緊張した。

西本:長谷川さんとじろうさんは同い年ですか?

長谷川:そうなんですよ。だから聴いていた音楽とか、見てきたお笑いも一緒なんです。それで相方が書いたネタも理解しやすいというか、すんなり入ってくるので、コンビを組んでてラクなんです。

西本:じろうさんと長谷川さんの温度感、すごくいいですよね。

長谷川:そう言っていただけてうれしいです。ありがとうございます! お互いキャラが違うんで、足りないところを補い合えてるんですよ。

西本:コントも本当にすごい。この前ライブにご招待していただきましたけど、演劇のレベルでした。

長谷川:演劇寄りかもしれないですね。ぼくも相方もシティボーイズのファンで、フリ、ボケ、ツッコミっていう一連の流れで笑いを取るよりも、芝居で見せる笑いが好きなんです。それこそ大人計画もちょうど同じ時代で盛り上がっていて。それを現場に観に行って、「こういう笑いの取り方もあるんだな」と勉強して。

ー シソンヌは基本的にコントをやりたいんですか?

長谷川:スベりたくないので(笑)。相方とかはバラエティ番組にあまり出ないんですよ。コントだとスベらないけど、バラエティだとまた別の笑い方になるので、調子悪い日とか、今日何もできなかったという日に、いらない傷つきがある。

ぼくも同じだったんですけど、バラエティ番組にちょっとずつ出演する機会が増えてきて、続けていたらだんだん楽しくなってきたので、呼ばれるうちは断らずに出たいなと思っています。まぁでも、基本的にはネタをベースに活動をしたいと考えてはいるんですけど。

西本:もともとお笑い好きだったんですか?

長谷川:そうですね。実家が鮨屋で商売をしていたので、子供はほったらかしだったんですよ。それでぼくはずっとテレビを見ていて、とにかくバラエティ番組が好きだから、ぼんやりと「こういう世界に行きたいな」と小さな頃から思っていました。

それで高校生のときに友達と軽いノリでコンビ組んでみたんですけど、そいつがダブってしまって、自分だけ先に上京したんです。だけどそいつはハードコアバンドも組んでて、「やっぱりバンドをやる」って言って結局解散みたいな流れになっちゃったんですけど…(苦笑)。いまでもそのバンドは活動しているみたいで、連絡先もわらかないので、ずっと会えていなくて。いつかどこかで再会できたらいいなと思ってます。

西本:芸能界に入って、会って緊張する芸人さんっていらっしゃるんですか?

長谷川:はじめてダウンタウンさんに会ったときはすごく緊張しました。だけど、松本さんも浜田さんも意外と優しくて。怖い噂をめちゃくちゃ聞いてきたんですけど、全然そんなことなかったですね。今田さんや東野さんも怖いかなと思ったけど、すごく優しかったです。

長谷川:あとは、とんねるずさんもすごく緊張しましたね。

西本:あぁ、なんとなくわかる気がします。

長谷川:ずっとバラエティ番組を見てきて、コンビ芸でいちばん最初におもしろいと認識したのがとんねるずさんだったんです。だから「あのとんねるずがいま俺の横にいる」って、うれしさ反面、ものすごい緊張して。ぼくらは大勢の芸人がいる中での1組だったんですけど、静かに興奮していました。

ー 芸能界ってすごい場所ですよね。いろんな夢や野望を背負った人たちがその場にいるわけで。

長谷川:ときに助け合い、ときに裏切られ、という世界です。大勢いるときは、本当にイカゲームみたいな感じですよ。芸人として死ぬ場合があるので、とにかく生き残らないといけない。もちろん、敗者復活もありますけど。本当にすり減りますね(笑)。

長谷川:「有吉の壁」もそうで、有吉さんはいつフリが来るかわからない緊張感があります。あの人から目を逸らすと、すかさず捕まえにくるので。滑ることを恐れるなっていう人なんですよ。だからぼくはいつも有吉さんの目を見ているんです。するとフリがこない。だけど、そうやって安心しきっていると、その空気を察して捕まえにくる。そういう特殊能力を持っているんです。

ー だけど、調子悪い人を捕まえて番組は成立するんですか?

長谷川:とにかく叩きまくって底力をひねり出した結果、すごくおもしろくなるときがあるんですよ。それを見たいんだと思います。「こいつはこういうおもしろさがあるんだぞ」っていうのを、有吉さんは見せたいんです。最初はただの意地悪だと思ってましたけど、それで仕事が増える芸人もいるので。

たまにぼくはファッションでいじられるんですよ、「長谷川くんはおしゃれだもんね」って。それで派手な服を着ていくといじられず、あえて地味な服のときにいじってくるんですよ。それで「先週もっといじれるやつ着てたでしょ」って返したりして。

西本:すごい世界ですね…。

長谷川:あの人はすごく変わってますね。自分が好きだったら、それを徹底的にいじるんで。「有吉クイズ」という番組でぼくのプライベートとか、ファッションに関することをクイズにできませんか? とオファーがあって。それでFACEくんのアトリエで撮影をすることになったんですけど、そのときの人選の候補として、河村さんと西本さんのお名前も伝えたんですよ。

西本:マジですか?

長谷川:それで「西本さんだったらきっといいもの撮れますよ」ってプッシュしたんですけど、スタッフさんに「ちょっとこの人は…」って言われました(笑)。だけど「有吉さんはよろこびそうですね」って話してて。

西本:いやぁ、出たかったですね。マツコさんの「アウト×デラックス」にも出たくて。一瞬で「アウト」って言われるでしょうけど(笑)。

長谷川:スタッフさんが知り合いなので、ダメ元で話しておきますよ。

西本:民放は出れないって言われますね、テレビ関係の人に。だからネットフリックスとか、Youtubeじゃないと難しいって。

ー 「街録ch」とか出たらおもしろそうです。

西本:いいですね。ぜひ出たいです。

長谷川:「街録ch」の三谷さんも仲良いので話しておきますよ。あの人がADだった頃に番組でお世話になったんです。変な人だなってずっと思ってたら、急にあれをはじめたから。西本さんと気が合うと思います。テレビ業界でもいい意味で浮いていて、「笑っていいとも」の本番中に電話鳴らしてぶん殴られた人なんで(笑)。

西本:それはやばいですね(笑)。だけど、超出たいです。

〈ニューバランス〉と〈アシックス〉を履くことが多い。

ー 今日は西本さんになにか荷物を渡されていましたが、何をお持ちになられたんですか?

長谷川:カニエと〈GAP〉のコラボのダウンですね。カニエが好きなので、着ないにしてもなにかしら持っておきたいなと思って買ったんですよ。それで3XLを予約したら、デカすぎて。デカければデカイほどいいと思っている人間なんですけど、これはさすがに大きすぎたんです…。嫁さんには「着れないことはないよ」って言われるんですけど、「ただきっと影でいじられるよ」とのことで(苦笑)。それで記念にインスタのストーリーズに上げて、その後返品しようと思ってたら、西本さんから反応があったんです。

西本:譲ってくださいってお伝えしました。

長谷川:それで今日持ってきたんですよ。デザインがめちゃくちゃかっこいいですよ。レザーみたいな光沢があって、RUN DMCが着てそうな感じ。西本さんはオシャレだから、大きすぎても似合うと思います。ぼくみたいな芸人が着ると、ちょっとキャラが違うかなって。

西本:デカイっすね。だけど、着れないことはなさそう。

長谷川:やっぱり西本さん着るといい感じですよ。ちゃんとした方が着るとかっこいいです。だけど、匂いがちょっと気になるんですよ。

西本:ツイッターでもすこしザワついてましたよね、匂いについて。

長谷川:塩昆布みたいな匂いがしますよね。

西本:天日干ししてみます。ありがとうございます!

ー 今日は西本さんにお気に入りのスニーカーも持ってきてもらっています。

長谷川:そうそう、スニーカー情報聞きたかったんですよ。詳しいですよね? 結構おもしろ系のシューズも買ってる印象です。

西本:変なやつも買いますね。

長谷川:あ、これ〈ストレイラッツ〉と〈ニューバランス〉のコラボですね。

西本:「ミンナノ」のゴローさんに頼んで買わせてもらいました。

長谷川:紫色、やっぱりいいですね。

西本:2色買いましたよ。イングランド製で、ちょっと値段はしたんですけど。

長谷川:こっちは何のシューズですか?

西本:〈ロク〉っていうブランドと〈アシックス〉のコラボですね。銀座の「ドーバー ストリート マーケット」でしか売ってなくて。

長谷川:亀甲縛りみたいですね。

西本:ぼくはSMが好きなんで(笑)。これは並んで買いましたね。むかし「ドーバー ストリート マーケット」で働いていて、スタッフもみんな知っていて超恥ずかしかったんですけど、2番目に並びました。

ー ちゃんと並んでるんですね。

西本:欲しいやつは並びますね。

長谷川:並んで買うのは楽しいですよね。

ー 長谷川さんも並びますか?

長谷川:限定モデルの発売って大体土日じゃないですか。だから仕事が入っていることが多いんですよ。なので最近はアプリばっかですね。むかしは何の発売かわからなくても、とりあえず列ができてたら自分もそこに並ぶっていうことをしてましたけど(笑)。それで、お店に入れた頃には自分のサイズは売り切れてるってことがよくありました。インターネットがない時代だったから、どうして並んでいるのか本当にわからなかったんですよ。いまはツイッターで情報が流れるから、何に並んでいるのかすぐわかりますけど。それがなかった時代のほうが楽しかったですよね。

西本:宝探し感がありましたよね。だから意味なく街を歩いて、お店にはいってどんなアイテムがあるかチェックして。

長谷川:〈シュプリーム〉とかでも、いきなり裏からボックスロゴのアイテムが出てくることとかありましたもんね。たぶんスタッフの友達のために取り置きしてたやつが、キャンセルになったとかなんでしょうけど。

西本:ありましたね、そういうこと。超ラッキーみたいな感じで買ったことあります。

長谷川:西本さんは最近〈ニューバランス〉を履くことが多いですか?

西本:そうですね。歳とってきて膝が痛いので(笑)、アウトソールが柔らかいやつばかり履いてます。だから〈ニューバランス〉と〈アシックス〉が多いですね。長谷川さんも今日〈ニューバランス〉ですね。

長谷川:やっぱり〈ニューバランス〉の登場機会多いですよね。一度お仕事をさせてもらって、すごく優しくしていただいているので、そういうブランドは応援したいなと(笑)。それ以前にやっぱり履きやすいというのがいちばんの理由ですけどね。

西本:めっちゃ歩きやすいですもんね。

ー おふたりとも今日はスポーティなスタイリングですけど、そうしたコーディネートと〈ニューバランス〉の相性はいいですよね。

長谷川:そうなんですよ。それに加えて、年齢的にもしっくりくるようになったというか。若い頃はあんまり似合わなかったので。あ、でもむかし〈ヘクティク〉のコラボモデルあったじゃないですか。ワゴンセールで余っているようなモデルで色をアレンジしたやつ。

西本:「MT580」ですね。あれすごいかっこよかたですよね。欲しくて並んだ記憶があります。

長谷川:あれよかったですよね。たしか〈ステューシー〉ともやってましたよね?

西本:やってましたね、トリプルネームで。

長谷川:あれはぼくも若い頃履いてたんですよ。ピンク系の配色のやつと、茶色系の渋いやつ。とっておいたはずなんだけど、どこいったかな。

西本:月にどれくらいスニーカー買いますか?

長谷川:最近はもう置くスペースがなくなってきて、嫁さんからのプレッシャーもあって空気悪いんですよ…(苦笑)。だからあまり買ってないですね。そもそも情報を入れないようにしています。欲しいものはいくらでもあって、この〈ストレイラッツ〉とのコラボも欲しかったんですけど、嫁に「また〈ニューバランス〉?」って言われるのがわかってたので買いませんでした。「ニューバランス屋さん」って言われるんですよ、皮肉っぽく。結婚すると、そういう問題が生まれますね。

西本:そうなんですね(笑)。じゃあ家にあるスニーカーは結構処分したんですか?

長谷川:だいぶ処分して、いまは70~80足くらいですね。

西本:倉庫とか借りたりしないんですか?

長谷川:それも考えましたね。

西本:ぼくは周りに借りた方がいいって言われますね。もう部屋がいっぱいいっぱいで…。レコードも好きなんで、もうスペースがないんですよ。

漫才は甲子園感があるというか、いい意味で泥臭さがある。

ー 今日お話を聞いていて、とにかくおふたりともファッションがお好きなんだなということがわかったんですが、長谷川さんはお笑いを生業にしていて、もっと仕事に集中しろと言われることはありませんか?

長谷川:意外となにも言われないですね。相方もパチンコしかしてないので(笑)。だけど、お互いそれが好きだっていうのを理解しているんですよ。さすがに稽古とかしているときに、スマホでスニーカーの抽選してたら怒られるでしょうけど。

西本:長谷川さんといったらファッションのイメージが強いですもんね。

長谷川:そう思っていただけたらうれしいです。自分が着ていることで、そのブランドのマイナスイメージに繋がらないようにしたいので。「芸人=ダサい」って一般的に思われているかもしれないんですけど、それを覆したいんです。

西本:長谷川さんはオシャレですよ。芸もリスペクトしてますし。

長谷川:ぼく自身も若い頃、テレビで芸人さんたちがおしゃれしているのを見て、批判的に思ってたタイプなんですよ。だから葛藤はあったんですけど、みなさん肯定的に見てくださるのですごくうれしいですね。

西本:だってちゃんとおもしろいコントつくられてますし、服もきちんと着こなしていてかっこいいですよ。シソンヌのコント、本当に演劇見ているみたいですもん。あんなの普通できないですよ。

長谷川:ありがとうございます。うちの相方がなんでも役をこなせちゃうんですよ(笑)。

西本:この前ご招待いただいたライブでも、アドリブだらけだったんですよね? それがすごいなって。舞台ってミスれないのに、いろんなことに臨機応変に対応されていて。おふたりはお客さんを笑わそうとして、お客さんは真剣に笑いに来てる。お互いのパワーがすごいなって。

長谷川:そこまで分かってくれていたんですね。むかしは台本通りにきっちりやってたんですけど、ぼくらは長い公演を打つことがここ数年で増えてきたので、同じコントをしていると飽きちゃうんですよ。だから余白を残すようなやり方をしていて。相方が稽古で言ってたボケを本番で思い出して、それをぼくが振ってボケさせるとか。そういうグルーヴ感が前よりもでてくるようになりました。

西本:音楽のライブやDJのイベントと一緒ですよね。お客さんを見て、会場の空気に合わせながらコントを展開していくってことですもんね。

長谷川:今日はウケやすいなっていう日は、お互い口を合わせたわけでもないのに「いくぞ!」っていうテンションになってるんですよ。

西本:長谷川さんはM-1とかもやっぱり興味あるんですか?

長谷川:いやぁ、去年のM-1はすごくよかったですね。あれって芸人の青春なんですよ。キング・オブ・コントも盛り上がるんですけど、漫才は甲子園感があるというか、いい意味で泥臭さがある。なんか泣けちゃうんですよね。

西本:去年のM-1はおもしろかったですよね。

長谷川:みんなおもしろかったですね。レベルもどんどん上がってますし。

ー シソンヌは漫才をやろうとは思わないですか?

長谷川:何回かやったことあるんです。実はM-1も2回エントリーして、1回目はノリで出場してダメで。2回目は準々決勝までいって、結構ウケたんですよ。だけど、それで調子に乗っちゃって。最後に耳が痛くなるくらいスベって終わりました。それがトラウマで相方も「漫才やろう」と言わなくなっちゃって。だけどM-1を見ていると、すごく鼓舞されるものがあるんです。格闘技見たあとに自分も強くなった気がするのと一緒ですね。楽屋とかで相方と一緒に見ていると、「来年やろうか」みたいなテンションになるんですけど、1週間後にはその熱も冷めてて、「あれはなんだったんだろう」ってなって(笑)。

一同:(笑)。

長谷川:ふたりとも漫才好きなんですけど、素でお客さんの前に出るのがなんだか照れ臭いんですよ。コントだと役があるから、それになりきればいいわけですから。

ー 長谷川さんは素のままでも大丈夫そうな気がします。

長谷川:ぼくはツッコミなんでそのままでいけるんですけど、じろうは素をだすのが得意じゃないんです。志村(けん)さんと一緒で、誰かになってないと前にでれないんですよ。

まぁでもM-1は本当に青春ですね。錦鯉が優勝して、芸人をやめられなくなったやつも多いと思いますよ。もともと(島田)紳助さんがスタートした大会ですけど、10年コンビやって売れなかったらやめろっていう意味ではじめたんですよ。篩に掛ける大会だったのに、逆に夢を与える大会になっちゃって。

西本:錦鯉はこれから仕事増えそうですよね。

長谷川:めちゃくちゃ増えると思います。キング・オブ・コントも影響力ありますけど、M-1は別格ですから。

ー そろそろ取材時間もなくなってきたので、この辺りで締めに入ろうと思います。今回おふたりがゆっくり話すのはほぼはじめてと仰っていましたが、お互いの印象に変化はありましたか?

西本:ぼくはまったく変わってないですね。

長谷川:ぼくもおなじですね。思ってた通り、めちゃくちゃ話が合って楽しかったです。

西本:今度ゆっくり飲みに行きたいですね。

長谷川:ぜひぜひ、行きましょう! 西本さんが白い服しか着ないのとか、すごく気になるんで、そのときまた聞かせてください。LINE交換しましょうよ。

西本:ぜひ、ありがとうございます! ぼくは今年からYoutubeはじめようと思っているので、そのときよかったら出演していただけるとうれしいです。

長谷川:本当ですか? それもなんだかおもしろそうですね。ぜひまたお会いしましょう!

INFORMATION

NISHIMOTO IS THE MOUTH

nishimotoisthemouth.com
Instagram:@k_nisimoto_

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