KEYWORD 02 要望はあくまで最低ライン。
実際にどんなところを手掛けているのかというと、先日代官山にオープンした〈ナナミカ〉3店舗の植栽は、「ソルソ」が請け負っています。なぜ「ソルソ」を選んだのかという疑問をぶつけたところ、選ばれる理由が少しわかった気がしました。
「まず提案してくれる植物のレパートリーが豊富なんです。また、ファッションのことも理解しつつ、センスもいいので、〈ナナミカ〉が欲しいイメージをうまく具現化して、提案してくださいます。さらに、メンテナンスまで合わせてやってくれる植物屋さんは、なかなかありません。生産農家の方たちと直接繋がっているので、より質のいい植物を用意してくれます。そして、作業中はつい使っている道具を見ちゃいますね。道具やユニフォームも含めて、パフォーマンス全体がかっこよくなるように気を使われているんだなと」

「ソルソ」が手掛けているのは〈ナナミカ〉だけでなく、たとえば、「ミクシィ」のオフィスもそう。「つくるなら本物を」という「ミクシィ」の考えのもと、オフィスにありがちなフェイクグリーンではなく、本物の植物で9フロアすべてを彩っています。となれば、もちろんメンテナンスも含めて決して安くは済みません。それでも本物を求めるのが「ミクシィ」の指針なのです。
では、なぜ「ソルソ」が選ばれるのか。それは圧倒的な“提案力”だと「ミクシィ」の担当者は答えます。通常、一般的な花屋へオフィスに植物を置きたいというオーダーをすると、限られたラインナップのなかから選ぶ場合が多いのだとか。一方「ソルソ」は、その要望に対して「こういうのどうですか?」という提案で応えました。しかもそのプランが秀逸だったそうです。
「ミクシィ」の担当者は言います。「緑あふれるオフィスって、本当はこういうことなんでしょうね。植物をオフィスに置いておけばとりあえずOKではなく、社員が気持ちよく働く場所を一緒に設計しようとする感覚をお持ちなのが『ソルソ』さんなんです」