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焚き火道具について語るときに焚き火マイスターの語ること。
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焚き火道具について語るときに焚き火マイスターの語ること。

焚き火マイスターこと猪野正哉さんが、自身2冊目となる著書「焚き火と道具」を上梓。火を焚くというシンプルな行為において、道具の果たす役割とは? また、コロナ禍以降、キャンプブーム冷めやらないなか、焚き火カルチャーはいまどうなっているのか? 猪野さんとは旧知の仲であり焚き火好きでもあるライターの榎本一生が、焚き火を囲みつつ、焚き火道具にまつわるあれこれについて話を聞いてみました。

PROFILE

猪野正哉
焚き火マイスター

1975年生まれ。「メンズノンノ」のモデルや「ポパイ」のライターを経て、千葉の実家の雑木林を自ら開墾してプライベートな焚き火サイト「たき火ヴィレッジ〈いの〉」を開設。現在は焚き火マイスター、日本焚き火協会会長、アウトドアプランナーとして活躍。
Instagram:@inomushi75

「焚き火マイスター」ってどんな仕事?

ー 猪野さんが1冊目の著書「焚き火の本」を出したのは2020年9月のこと。反響はどうでしたか?

猪野:反響はとても大きく、売れ行きも好調だったようです。重版され、6刷までいきました。

ー 6刷はすごい。印税ガッポリ的な?

猪野:一流企業のボーナスくらいはもらったかな。まあ、それ以上に、版元のヤマケイ(山と渓谷社)が潤ったと思います(笑)。

ー 猪野さんの焚き火マイスターとしての認知も広がったのでは?

猪野:仕事の幅は確実に広がりました。アーティストのミュージックビデオで焚き火のシーンを撮りたいので協力してほしい、という依頼があったり。著書は名刺代わりになると言われますが、そのことを強く実感しました。

ー 焚き火マイスターとしての仕事はほかにどのようなものがありますか?

猪野:テレビや雑誌の焚き火の監修のほか、キャンプ場が主催する焚き火イベントの講師などをやっています。世界広しといえど、焚き火だけで生計を立てているのは自分だけかもしれません(笑)。

ー 猪野さんはかつて「マツコの知らない世界」に出演したほか、「石橋、薪を焚べる」の焚き火監修を担当していましたね。

猪野:「マツコの知らない世界」に出演したことは自分にとって大きな転機になりましたし、「石橋、薪を焚べる」の焚き火を監修したことで仕事の幅が広がりました。やはりテレビの影響力は大きいです。

余談ですが、「石橋、薪を焚べる」の第1回目の収録は、ここ(たき火ヴィレッジ〈いの〉)でやったんですよ。収録前、番組のスタッフの方から「控室はありますか?」と聞かれて、冗談半分で「近くにぼくの実家があるので、それでどうですか?」と答えたら、「ではそれで」と。そうしたら石橋貴明さんが本当にぼくの実家にやってきたんです。迎え入れた両親の舞い上がりっぷりといったら半端じゃなかった(笑)。

ー 石橋さんが家に来たら驚きますね(笑)。

猪野:いっしょに写真を撮ってもらってよろこんでいました(笑)。迷惑ばかりかけてきたけれど、ようやく親孝行できたかなと。

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