2人のお気に入り。
ー小木さんの私物も紹介してもらえますか?
小木:何個か持ってきて気づいたけど、全部ここにあれが入ってた。これ、ここなんていうんでしたっけ?

現在、小木さんがレギュラーで掛けているメガネたち。
岡田:ブリッジですね。
小木:そう、ブリッジ。
岡田:小木さんのはハイブリッジですね。
小木:これ(写真一番上)はね、思い出があってね。ロンドン行ったときに買ってきたんすけど、なんだっけ。あの、有名なおばちゃんのところ。
岡田:マリーですか? 〈カトラー・アンド・グロス〉の。
小木:そう、マリーさん。ロンドン行ったときに知り合いから「マリーさんのメガネ屋行ってきなよ」って言われて行ったらマリーさんがいて。そこでマリーさんに「あなた、絶対コレよ」って言ってもらって。
岡田:もともと、カトラーさんとグロスさんっていうひとたちがやっていて、そこにマリーが新人で店員として働いてたんですよ。
小木:へー。
岡田:そして、カトラーさんとグロスさんが、マリーに「ブランドはあなたに託す」となって、いまはマリーがデザインをしているんです。
小木:いまもマリーさんいるんですか?
岡田:ついこの間もパリで会いましたよ。私も仲がよくて、いつもあちこちでラーメン食べてますよ。彼女はラーメン好きで。
小木:これもねー、妻は似合うって言ってくれるんですけど、自分の中では、もうなんかメガネが強すぎて。全体が強いですよね。ただ、ロンドンでこれをかけるときはなんかいいんですよね、不思議と。
ーお次もお願いします。
小木:これ(写真上から3番目)は、ここで買ったやつですね。
岡田:〈アーレム〉ですね、パリの女性デザイナーの。
一これは、岡田さんがすすめられたものですか?
岡田:そうです。これも、最初は「えっ、これ?」て言われた記憶がありますね(笑)。
小木:自分では選ばないっすよ。ちょっと、変なひとみたいじゃないですか。

ー掛ける頻度は高いですか?
小木:いまはこれですね。買って3、4年経ちますけど、全然かけない時期もありました。なんか、まったく似合わない時期があって。
岡田:別のメガネをずっとかけてたら、前のメガネに戻ると似合わないって感じることありますよね。
小木:俺はそれがすごいあって、そういうときに、捨てちゃうんですよ。
岡田:捨てないでください(笑)。
小木:次が、これ(写真一番下)、〈マイキータ〉ですね。
ーどこで買われたんですか?
小木:うちの近所ですね。これは最初、透明のレンズだったから仕事でかけてたんですけど、仕事でかけないなと思って、カラーレンズを入れました。いまはプライベートで結構かけますね。
ーこうやって見ると、どれも似てますね。
岡田:ですね。ハイブリッジが共通ですね。
小木:ハイブリッジはなんの効果があるんですか?

岡田:70年代くらいに出てきた形で、鼻筋が通って見えるんです。
小木:へー。
岡田:元は米空軍のパイロットがダブルブリッジをかけていたんです。ちなみにヘルメットを被ったときに、ねじれないようにブリッジを2つ付けたのがはじまりなんです。その下が取れたものがハイブリッジと呼ばれていて。
小木:やっぱり、結局70年代っていうか、そのあたりの映画が好きなんで、そういうのを見ていると、こういうグラデーションのレンズとかよくかけてるんですよね。
岡田:なるほど。
小木:で、なんかこう上下セットアップのジャージとか着てても、レンズがグラデーションになってるだけでかっこいいんですよ。

ーでも、グラデーションってつけるひとによっては難しいですよね。
小木:不思議ですよね。だから、ホント紙一重ですよ。ギリギリですよ。
岡田:ただ際どいものっておしゃれなものが多いですよね。
小木:それと、やっぱ白髪がチャラくさせない気がすんすよね。
ー岡田さんはグラデーションのレンズはお持ちですか?
岡田:一本だけ持ってますね。ただ、あんまり選択肢にないかもしれない。
小木:なんでですか、これからはグラデーションですよ。グラデーションは絶対いいですよ。でもいま、グラデーションって人気ありますよね?
岡田:じわじわ、ですね。
小木:じわじわ、ですか(笑)。
岡田:ヨーロッパのブランドもグラデーションを入れてるブランドが増えてきてますよね。サングラスの手前ぐらいな。
小木:若いやつらにされたら、もうかけれなくなっちゃうけど、まだ若いやつはそんなにしてないから、いまはまだチャンスで。その前にかけちゃおうと思って。で、今日持ってきたメガネもグラデーションにしようと思って。濃いグリーンのグラデーションに。

ーこれはどちらのですか?
小木:これも〈マイキータ〉ですね。ブランドは意識してないけど、一緒でした。
ー岡田さん的に方程式みたいなのってあるんでしょうか。例えば、このフレームの色だったらカラーレンズはこの色で、みたいな。
岡田:透明なフレームはなんでも合いますよね。黒縁だったらグリーンもいいし、意外とオレンジっぽいのもいいですよね。
ー岡田さんのおすすめも紹介をお願いできますか?

上から〈アン・バレンタイン〉¥40,700、〈レスカ・ルネティエ〉¥41,800、〈ゲルノット・リンドナー〉¥92,400、〈アン・バレンタイン〉¥55,000
岡田:最近は、ちっちゃい丸のメタルがお気に入りで。サイズ感含めて、新鮮な感じがして。
小木:今日、掛けてるやつもですね。
岡田:そうですね。下から二番目のメタルは〈オールドジョー〉と「グローブスペックス」のコラボです。で、一番下がドイツのブランドのもので、スターリングシルバーを使っていてね。
ー確かに、ちょっと重量感がありますね。一方で〈オールドジョー〉とのコラボは超軽いです。
岡田:上から二番目が〈レスカ・ルネティエ〉。こっちはメタルと違って、大きくて、分厚くて、気に入ってるんです。正反対ですけどね。そして一番上はハイブリッジのもの。小木さんと一緒ですね。いまハイブリッジも局地的に人気になってきているんです。ブランドは〈アーレム〉で。ここ最近は、この4つがレギュラーという感じでしょうか。
ーでも、どのメガネも個性が強くて、似合うひとが少ないイメージも。
岡田:そうやって敬遠される方もいますけど、意外と似合うひとは多いですよ。小さいメタルの丸フレームなんかも、大柄なひとがかけてもお似合いになりますし。
ーあと、岡田さんから小木さんに聞きたいことってあったりしますか?
岡田:小木さんは、次のメガネはどんなものが気になるとかありますか?
小木:えー、なんだろう。でも、やっぱ岡田さんに選んでほしいですね。
岡田:色とかはどうでしょう。
小木:色ですか。でも、何色っつうんだ、飴色みたいな、黄土色っぽいっていうか。
岡田:いま、そのへんは非常にトレンドですね。ベージュとか、ピンクとか。
小木:それと、レンズもすんごい反射するやつも気になってますね。最近、連続殺人者のドラマを見たら、そいつがかけてたんすよ。すげえいいなと思って。だから、そういうドラマとか映画とかでも、メガネばっか見ちゃうんですよね。あとクルマとインテリアと。
ーちなみに、小木さんが「グローブスペックス」に来るときは、いまみたいなスタイルでいらっしゃるんですか?
岡田:〈コム デ ギャルソン〉が多いですよね?
小木:ですね。妻も、(森山)良子さんもみんな好きで。3人でいつも買い物に行くんすよ。
ー テレビに出てる時は、スタイリストさんの衣装で出られるんでしょうか?
小木:テレ東以外は大体そうですね。
ー「ゴッドタン」とかは私服ですか?
小木:そうです、そうです。ただ、矢作と劇団ひとりがあまりにも気にしなさすぎるから、俺もそのくらいの服にしています。お笑いの番組でかっこつけてても気持ち悪いじゃないですか。
ーちなみに、矢作さんとメガネの話をすることあるんですか?
小木:うーん、あんまりないですね。ただ「小木はなんでも似合うな〜」ってよく言ってくれますね。

小木さんが愛用しているメガネケースは〈アン・バレンタイン〉のもの。