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OUTDOOR CHILLING vol.1外チルについてあれこれ考えてみた。
MONTHLY JOURNAL Mar. 2024

OUTDOOR CHILLING vol.1
外チルについてあれこれ考えてみた。

ここ数ヶ月、部屋にこもりっぱなしでダラダラやっていたけれど、こうも外が気持ちいいと今度は公園あたりで陽の光を浴びながらダラダラやりたくなってくる。そんな時間を「外チル」と呼んでみて、食べたいご飯や着たい服、読みたい本、使いたい道具などを探してきました。それにしてもやっぱり春はいいもんです、ぼくらを外に連れ出してくれるから。

ベランダで盆栽始めてみない?

PROFILE

END
アーティスト/GReeD TOKYO店主/OLDXディレクター

1977年生まれ、東京都出身。渋谷のショップ「グリード・トーキョー(GReeD TOKYO)」のオーナーであり、ブランド〈オールドエックス(OLDX)〉のディレクターを務める。アーティストとしても活動し、ハードコアバンドのアートワークも手がけている。
Instagram:@endflyer

2013年から渋谷・宇田川町のマンションの一室に店舗を構える「グリード・トーキョー」。店内にはアメリカのヴィンテージホビーや店主のENDさんが手がけるウェアのほか、ENDさんの本業でもあるアートワークや知人のアーティストの作品がずらりと並ぶ。

知る人ぞ知るそんなお店のベランダに、少し前からラインナップされているのがジャパニーズクラシックの盆栽です。

並んでいるのは大小さまざまなサイズで、数千円から十万円を超えるものも。庭師として活躍しつつ、盆栽にも詳しい知人にアドバイスをもらいつつ、お客さんと一緒に学びながら提案をしているところ。

「盆栽は、その佇まいに和を感じられるし、自然の営みを盆栽という小さな世界のなかで表現できるのが楽しい」とENDさんは盆栽の魅力を語ります。

たしかに、顔を近づけて盆栽を見てみると、まるで大木のミニチュア。見る角度なんかも変えてあげると、全然違う表情を見せてくれます。成長していくさまもまた、愛おしい…。

手入れが面倒なイメージもあるけれど、基本的には「ずっと外に置き日光に当ててあげて、毎日水をやっておけばいい」とのこと。ラクしようとすればとことんラクできる。要は、飼育がめちゃくちゃ簡単なのです。

玄人になってくると木を成形したり枝を枯れたように見せる技術を駆使することもある。でも、価値が高いとされる根元から曲げられたものだけが正解ではないはず。人の一生よりも長生きなんて言われるし、ひとまず最初は難しいことは考えず、購入するところからはじめたい。ENDさんが教えてくれたように、探せば千円台でもかわいいやつが見つかります。

種類に関してもさまざまで、大企業の社長室に飾っているようなグネグネした松もそのひとつだし、時期になると花が咲く梅や桜の木なども盆栽として売られています。満開になるさまを、鉢という小さな世界で眺められるって、結構すごいこと。マイチェリーブロッサムで、花見もできるというわけです。

先述したように、盆栽は太陽の光と水分が必要不可欠で、サイズも手のひらサイズからあるみたい。そうなると、東京都内の集合住宅に住んでいる人たちは、必然的にベランダに置くことになります。

そう。ベランダで、盆栽を愛でている時間こそが外チルなのです。小さな鉢のなかで無数に繰り広げられている自然の営み。今年はそれを肴に、ベランダで春を感じてみようじゃありませんか。

GReeD TOKYO

住所:東京都渋谷区宇田川町36-17 ニューシブヤマンション102
時間:13:00〜19:00(木〜火曜)
Instagram:@greedtokyo

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