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ブレイキンの歴史を紐解く映像が完成。シーンのキーマンに聞く、過去から現在、そして未来。
『Rhythms in Motion: Japanese Breaking Chronicle』powered by JBL

ブレイキンの歴史を紐解く映像が完成。シーンのキーマンに聞く、過去から現在、そして未来。

Dリーグの発足、パリオリンピックで競技種目に初採用――国内外を問わず、ここ数年でさらなる盛り上がりをみせるブレイキン。そもそも、日本におけるブレイキンの変遷はご存知でしょうか? それを紐解く映像作品が完成しました。手がけたのは、世界的オーディオブランド〈JBL〉。その映像作品はカルチャー好き必見の仕上がりで、細部まで見逃せないこだわりが。そこで、出演しているShigekixさんとKURO THE ROCKさんの2人に、作品に込めた想いやムービーでは語られていない歴史を伺いました。ブレイキンと音楽、ひいてはその音楽を再生するダンスには欠かせない、オーディオ機器の移り変わりを語ります。

2人が見てきたシーンの移り変わり。

―おふたりがブレイキンを始めたころのお話も聞きたいです。KUROさんが始めた’99年は、どんなシーンでしたか?

KURO THE ROCK: ブレイキンをやっている地元の友達に誘われて代々木公園に行ってみたら、そこでCHINOさんたちがブレイキンをやっていて影響を受けたことを覚えています。そして、たまたま地元の近くで「ROCKSTEADY CREW JAPAN」のメンバーの方がレッスンをしていて通うようになりました。でも、世の中でブレイキンの認知度は高くなかったです。キッズのB-BOYはいなかったし。

―Shigekixさんが始めたのは、KUROさんの10年後。世界進出している日本人はいましたか?

Shigekix: はい。この映像に出演していて、近い距離にいたのがKAKUちゃん。ぼくの地元大阪のスターで、世界で活躍している憧れの存在でした。チームだったら「MORTAL COMBAT」とか、たくさんいましたよ。

2000年代パートに出演しているSINさん。

―スクール以外のストリートで練習することもありましたか?

Shigekix: 大阪のダンスの聖地「OCAT (大阪シティエアターミナル)」に集まって練習していました。そこの先輩たちに揉まれて育ったと思っています。

KURO THE ROCK: こっちは通っていた小学校の駐車場に段ボールを敷いて、友達が持ってきてくれたラジカセでMIXテープを流しながら練習していましたよ。

―ラジカセとMIXテープを音源に使っていたんですね。

KURO THE ROCK: そうなんです。しかも、MIXテープが売っているお店は限られていたし、通販もやっていなかったと思う。いまもイベントでDJしているkogatarooさんが働いていた「BREAKBEATS」っていうお店が渋谷にあって、そこでMIXテープを買っていました。Shigekixはどうだった?

Shigekix: 最初はラジオを聴くようなスピーカーを使っていましたけど、ちょっとずつポータブルスピーカーに移り変わっていって。スマホが普及し始めた時期だったのもあって、使うスピーカーも変わっていきました。誰かがいいスピーカーを持ってくると、みんなザワついていましたよ。

KURO THE ROCK: キャリーで運べるスピーカー?

Shigekix: それもありました。毎日ストリートで練習していたので、それぞれが音源とスピーカーを持ってきていて。たまに、誰かが持ってくるだろうと、みんな持ってこなかったこともあったり(笑)。2014年くらいには、スマホとポータブルスピーカーが当たり前になっていました。

―ちなみにおふたりはどんなスピーカーが好きですか?

KURO THE ROCK: やっぱり低音が響くスピーカー。特に踊るときは、ビートが効いていない曲が苦手で。スネアとドラムが映えるスピーカーが1番好きですね。

Shigekix: そうですね。低音は大事だし、シンプルに音質は影響します。いいスピーカーを使ったバトルって、すごく盛り上がるんですよ。プレイヤーが音を繊細にキャッチできるから、かましやすくなるので。でも、いまいちなスピーカーだと、みんな音に乗れないんですよ。だから、スピーカーで空間が左右される部分もあると感じます。

KURO THE ROCK: 小型のポータブルスピーカーもかなり音質がいいもんね。いまやサブスクとかサウンドクラウドで手軽に音楽を聴けるようになって、B-BOYが聴く音楽の幅が広がったと思うんです。

―どう変わったと考えますか?

KURO THE ROCK: もともと使う曲は、BPM110以上の速い曲が主流。でも、いまのシーンはBPM90とかでも踊っているんですよ。それは聴く音楽の幅が広がった証だと思うし、ブレイキンのスタイルが変化していった要因にもなっているはず。

同じく2000年代パートに出演し、ブレイキンを披露したTAKU OBATAさん。

Shigekix: 世界中のブレイキンのDJが、オリジナル音源や1時間以上のMIXをYouTubeとかサウンドクラウドで発表していて。いつでもどこでも世界中の音楽を気軽に聴けるから、ブレイクビーツっていう軸がありながらも、いろんなタイプの音楽を耳にする機会が増えたと思います。

―〈JBL〉はブレイキンのシーンとも密接に繋がっていますが、どんな印象ですか?

KURO THE ROCK: 高級なスピーカーで上質な音が出ますよね。ポータブルスピーカーも手頃な価格ですし。映像のなかに〈JBL〉の「PartyBox(パーティーボックス)」が登場するんですけど、音質も音量も音圧も、お世辞抜きにいい。ストリートで踊るときにもおすすめできます。

Shigekix: 「PartyBox」よかったですね。ハンドルとホイールが付いているから、大きくても持ち運びやすい。〈JBL〉は、かれこれ4年くらい一緒に活動させてもらっていて、Shigekix = JBLと言っていただけることもあって光栄です。カラビナ付きのポータブルスピーカー「CLIP 5」をバックパックに付けているひともよく見かけますよね。

INFORMATION

JBL Brand Movie [ Rhythms in Motion: Japanese Breaking Chronicle ]

出演者:
Shigekix(Ⅻ AFTER OURS/Red Bull BC One All Stars/KOSÉ 8ROCK)
CRAZY-A(TOKYO B-BOYS)
MACHINE(ANGEL DUST BREAKERS)
CHINO(CHANNELS / B-ROCK CREW)
FLASH(FLOOR MASTERS)
MASAMI(ROCK STEADY CREW)
Tee(Ready to Rock)
90's CREW
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JURA , KODEEONE , GET HIGH , SHUNPEI , Takateru , TENLARK(EDGW CYPHER)
YOSHIKI (GOOD FOOT / RHYTHM SNEAKERS)
6kicks(童神/足満足/mid 90’s)
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JACK(WASEDA BREAKERS / STRILLZ)
Kaku(MORTAL COMBAT/HEROES)
KURO THE ROCK(RHYTHM SNEAKERS)
SIN(ICHIGEKI/HEAD SPIN MASTERS/NIKKY K GANGSTERS)
KATSU ONE(Ready To Rock/MIGHTY ZULU KINGS/ALL AREA/7$)
NARUMI(Body Carnival/Qween of Qweenz)
WOOD(YELLOW SUNS)
TAKU OBATA(UNITY SELECTIONS)
DRAGON(FOUND NATION /REAL AKIBA BOYZ/MIGHTY ZULU KINGZ)
TAISUKE(THE FLOORRIORZ/Red Bull BC One All Stars/FTHEB)
ISSEI(FOUND NATION)

Music:
DJ UPPERCUT

Adviser:
OMATA THE MANIAC(Shangri-La / 臼井企画)

JBL公式サイト

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