こういうアイテムがはずしとして効いてくると思う。
ー「ERRA」というネーミングには“ERA(時代)”と“ERROR(誤り)”が掛かっているわけですね。
源馬: そこからぼくと金子さん、あとはもう2名のスタッフと一緒に企画会議に入るんですが、それがもう本当に楽しくて。ただただ「どういうモノが欲しいか」「どういうモノがおもしろいか」を話し合っているだけなんですけど(笑)。
ーそういうときの話し合いって、どんどん脱線していくのが常ですよね。
源馬: そうそう、あとはマニアックな方向に行き過ぎちゃったりして。当然一筋縄ではいかないんです。でもいい大人が4人集まってるんで、最終的には見事な着地点をみつけることができて(笑)。
金子: 話が暴走しちゃって、逆に源馬くんが冷静になったりする場面もあったり。おもしろかったですね(笑)。
ERRA Paris, Texas 6 Panel Cap ¥7,700
ERRA Typewriter Shirts ¥23,100
ERRA Oxford Shirts ¥23,100
ERRA Reverse Sweat C/N Pullover ¥25,300 *発売日が異なります
ERRA 2P Tee Set ¥11,000
ーアイテムを拝見すると、アメカジのベーシックなスタイルをベースにしながら、随所に〈ERRA〉らしい捻りが加えられているのがわかります。
金子: ぼくらが思いつくイレギュラーをいろいろ出していったんです。
源馬: むかし「セディショナリーズ」でもありましたけど、インサイドアウトの手法はまさに象徴的ですよね。もともとはパンクスたちの着方だったりするんだけど、やりすぎると着るものではなくなっちゃったりするから、ディテールのさじ加減はすごく意識しましたね。
ー取材の前にサンプルを試着しながら、最終的なポケットの位置をミリ単位でどうするか、話し合ってましたよね。ほとんどのひとが気にも留めないようなことにおふたりはおもしろさを感じて、真剣に話し合っていたのが印象的でした。
金子: みんな言いたい放題なんですけど、最終的には着たときのことを考えるんです。「それって着たときに変じゃない?」って。
源馬: たとえばセカンドドロップでカシミヤのセーターをリリースするんですが、これも裏返しのデザインになっているんです。リンキング(ニットの編み代)が表に出ている状態だけど、襟元まで裏返したままだとファッションとして成立しにくい。
ー襟まで裏返すと、ただ単に裏表で着ただけになりますよね。
源馬: そうなんです。ぼくらは“間違い”を表現したいわけだから、襟だけ表でもいいじゃんって。
ー個人的にはスエットがいちばん解読が難しかったですね。
源馬: やっぱりわかりにくいんだ。
金子: フライスが身頃になっているけど、一瞬普通に見えますからね。元ネタを知らないひとから見れば、どこが間違ってるんだろうって思うかもしれないですね。だけど、あとから知って気づくみたいなのが理想的ではあるんです。狙ってやってる感が出過ぎると、それがいちばん恥ずかしいので。
源馬: あざとさが出るとダメですね。だけどそうならない、いい塩梅があると思っていて。
ーたしかに。着る側としても“あえてやってる”感が出ると着づらいかもしれません。
源馬: そうなんですよ。「あのひと裏返しに着てる」って思われないようにしないといけなくて。
金子: だから最初にみんな言いたい放題アイデアを出しつつ、最終的には引き算をしながらいい着地点を見つけていくんです。
ーおふたりが気に入っているアイテムはありますか?
金子: ぼくはやっぱりシャツですね。2型あるんですけど、見比べると、どんな文脈でデザインされたかがわかりやすいです。一方はアメリカのB.D.シャツを、もう一方はヨーロッパのドレスシャツをベースにしているんですが、生地の使い方が逆になっていたりして。
ーでも違和感がないというか、自然に着られそうですよね。
金子: 裏返しのディテールもなじんでいますよね。だけど、よく見ると色々いじられているのがわかるというか。たとえばボタンダウンの裏側って当て布がついているんですけど、それが表にきていたり。普通のものと合わせると、こういうアイテムがはずしとして効いてくると思うんです。
ーボタンダウンのボタンもしっかり裏側についてます。
金子: ボタンのサイズもあえてボタンホールより大きいのを選んでいて、入らないようになってて(笑)。
源馬: そこにも間違いがあるんです(笑)。あとはドレスシャツなのに、カフはワークシャツの仕様になっていたり。
ー源馬さんのお気に入りはどちらになりますか?
源馬: ぼくは世代的にもインサイドアウトのデザインが好きなので、全部グッとくるんですけど、今年51歳になるので、そろそろ長袖シャツを着てもいいのかなと。普段シャツを着ないので。
金子: 色展開も淡い色がぼくっぽくて、濃色が源馬くんらしいカラーになってます。
ーあと、Tシャツは2パックTeeとしてネット付きで販売すると伺いました。
金子: そのまま洗濯機に突っ込めるようにしていて(笑)。プリントTeeとポケTeeがセットになっているのも珍しいかなと。
源馬: めっちゃ洒落たものができましたね。
金子: ネームも結構変わってて、すべてアイテムの共地でつくって、そこにプリントするっていう手の込んだことをしています。
源馬: そこにはニーチェの言葉も入れる予定なんです。
ーどんな言葉なんですか?
金子: ぼくらの考え方をうまく表現している言葉があって。
源馬: それは実物を見てのお楽しみということで(笑)。