PROFILE
1973年生まれ、東京都出身。「EDIFICE」や「L’ECHOPPE」でのバイヤーを経て、現在は自身のブランドである〈FOUNDOUR〉のディレクションや、「BOUTIQUE」のオーナーとして活躍。一方、ファッションディレクターおよびコンセプターとしてさまざまなブランドの舵取りも行う。今秋より〈NEUTRALWORKS.〉との協業による「ARCHETYPE」を始動する。
Instagram:@keijikaneko
普通の服をもっと着やすく。〈ニュートラルワークス.〉と一緒に。
“定番”、あるいは“オーセンティック”、もしくは“普通”。そうカテゴライズされている服を機能的に置き換える。そして、それを“10年着られる服”にする。この秋、新たにスタートする「ARCHETYPE」のアイテムには、そんな通奏低音が流れています。
「普通の服って着やすいですよね。そのときの気分に左右されずに、ずっとクローゼットの中にあるっていうか。そうしたたたずまいを残しながら、さりげなく機能を盛り込むような、そんなイメージの服なんです」。
このカテゴリのテーマについて尋ねると、ディレクターである金子恵治さんがそう教えてくれました。
「やっぱり気候も変わってきているし、身体も変わってきている。様々な変化に対応できるよう、普通の服をもっと機能的にアップデートして着やすくしたい。それを〈ニュートラルワークス.〉と一緒に実現できたらいいなと思っているんです。
ブランドのディレクターである田中さんとは、ぼくが『レショップ』にいる頃からの知り合いで。お話をする中で、お互い“普通の服”に対する認識がすごく近いなぁと思っていたんです。そこからどんどん話が発展して、『ARCHETYPE』につながっていったんですよ」。
心と身体のウェルネスをサポートする機能的なウエアを展開してきた〈ニュートラルワークス.〉が、金子さんと協業する。意外ではあるけれど、よくよく考えれば“道具的な服”を偏愛してきた金子さんとの共通点もありそうです。
「実はコロナ禍の頃に何度か買い物をしたこともあったんです。〈ニュートラルワークス.〉の服はスポーツを軸に、気の利いた機能やデザインが盛り込まれている印象があって。それをもっとベーシックなアイテムでやる。求められていることのイメージは、はじめからすんなりできていましたね」。
とはいえ、金子さんといえばヴィンテージやトラッド、クラシックの文脈を大切にするひと。機能的な生地を使ったりすることに、どこか意外性を感じるひとも少なくないはずです。
「ぼくがやっている〈ファウンダ〉では、ポリエステル100%の生地を使ってダブルフェイスのパーカをつくったりしました。あれはファッションとしての“はずし”というか、そういう目線で生まれた服だけど、今回はそれをもっと素直に表現するような感覚です」。
「たとえばオーセンティックなバルマカンコートはウールやコットンでつくられることが多いですが、はっ水性があったほうが絶対に便利だし着やすい。でも、それをあからさまな機能素材で仕立てることはしたくなくて。アウトドアやスポーツウエアにならないような境界線を探りながらつくっていますね」。