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フイナム スケートボード クラブ番外編 〜パリのスケートシーン〜
HOUYHNHNM SKATEBOARD CLUB AFTER SCHOOL

フイナム スケートボード クラブ番外編 〜パリのスケートシーン〜

2018年からはじまった『フイナム スケートボード クラブ』。全12回をやりきって、2019年12月をもって閉校したこのクラス。今回は、その課外授業というか番外編。東京の次の2024年オリンピック開催地のパリのスケート事情についてのレポート。

  • Photo_Kenji Nakata
  • Text_Senichiro Ozawa
  • Edit_Hiroshi Yamamoto

03.スケートスポット、リパブリック。

パリで今1番アツい。

オリンピック前夜。市議会の後ろ盾もあって、パリにもパブリック・スケートパークがいくつかある。サンマルタン運河沿いのパブリックパークは、バスケットコートと併設されていて、パパたちのピックアップゲームと、子どもたちのスケボー遊びを、同時に見守るママたちがいたりする。それで、バンジャマンやチャック、それに一緒に動いていたスケーターのサンチアゴやエミリアンたちが、「パリで一番アツいスポットだね」と口を揃えて言うのが、3区にあるリパブリック。ここはパークではなく、スポット。都会にある市民の広場に、カーブボックスやステアがレイアウトされている。その計画をリードしたのが、建築学を専攻していたスケーターのサンチアゴ。

彼は、意識的に、家具や建築物のボキャブラリーとして、広場の中にセクション的につくったそうだ。スケートセクションというよりもボキャブラリー。ここが肝心で、パークではなくスケートスポットとしてこだわるのには理由がある。それは、パークとしてフェンスで囲ってしまうと、ストリートや街と別の空間になってしまう。パリジャンスケーターが求めるのはそうではなくて、あくまでもスポットとして、さまざまな人が自由にクリエイトできる場所であるということ。そして、その場所はストリートへプッシュして出ていけるマルチなスペースでなければいけないということ。リパブリックは、ストリートスケートへの哲学を持ったスケーターを中心に、各地の猛者が集ってくる場所だった。

3区のリパブリックより、さらに若いスケーターが多く集まるのがパレ・ド・トーキョー。エッフェル塔や凱旋門に近い広場だが、誰が見てもスケートスポット。それと、6区ピガール地区にある、ショップ〈ピガール〉が開放しているバスケットのプレイグランドは、新しいストリートスポットとして注目されている。

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