05:MOON STAR × JOURNAL STANDARD relume_EX Slide 細身の木型でエレガントに。
ー 最後は、シンプルなスリッポン。これはどこのブランドですか?

神谷:〈ムーンスター〉の〈ジャーナル スタンダード レリューム〉による別注モデルで、今年発売されたばかりです。実はこれ、自分が初めて製作に携わったスニーカーでもあります。
ー そうなんですね。デザインやディテール面でこだわったポイントを教えてもらえますか?
神谷:〈ムーンスター〉に以前からあるモデルをベースにしながら、できる限り細身な木型を選び、シャープなデザインにアレンジしました。タグやロゴも極力排除して、シンプルでエレガントな雰囲気に仕上げています。


ー 〈ムーンスター〉はたしかなモノづくりに定評がありますよね。
神谷:これもメイドインジャパンで、久留米の自社工場で生産されています。クオリティの高さは間違いありません。履いたことがない方はぜひ一度試してもらいたいですね。
好きなスニーカーは何足あってもいい。
ー 今回挙げていただいたスニーカーは〈ヴァンズ〉や〈コンバース〉といったオーセンティックなタイプが中心ですが、神谷さんがスニーカーを選ぶ際の基準とは?

神谷:ぼくはスニーカーに限らず、シャープでハンサムなデザインが好き。シューズに関しては、足幅が細いこともあり、ボリュームのあるボテッとしたデザインが苦手です。エアマックスのようなハイテク系はほとんど履かないですし、〈コンバース〉でもボリュームのあるCTは選びません。
ー 挙げていただいたスニーカーのなかには長年履き続けているものも多いですよね。同じものを履き続けるのは愛着があるから?
神谷:かつてぼくはスニーカーが苦手で、ブーツばかり履いていました。だからこそ、自分に似合う、自分でも履きこなせるスニーカーと出会ったときのよろこびは、ものすごく大きい。気に入ったものはずっと履き続けるし、予備として同じものを買い足してしまうんです。好きなスニーカーは何足あってもいいですから。
ー スニーカーは消耗品としての側面もあり、いつか寿命が来る。履き込んでボロボロになってしまったときのために、お気に入りのスニーカーはたくさん手元に置いておきたいという気持ちはよくわかります。さて、話は尽きませんが、そろそろお友達を……。
神谷:〈N.ハリウッド〉の野中涼さんを紹介します。かなりのスニーカー好きで、彼のインスタグラムはスニーカーへの愛であふれています。個人的にも彼ほどスニーカーが似合う人はいないと思えるほど。きっと面白いスニーカーを挙げてくれると思いますよ。
ー それは楽しみです。今日はありがとうございました!
PROFILE
1988年生まれ。セレクトショップ、ドメスティックブランドを経て株式会社エンガルファーを設立。フリーランスのプランナーとして様々なファッションブランドの企画やデザインに携わりながら、自身のブランド〈アローン(ALONE)〉も手掛ける。