Style 01_Daisuke Endo
PROFILE
“CHARGE UP, GARAGE LIFE” をコンセプトに、ガレージウェアやカーインテリアなどを展開する〈ゴードンミラー〉のディレクター。愛車である〈日産〉の「テラノ」にギアを積み、山でキャンプを楽しんだり、海でサーファーの写真を撮影したりと、休日はアクティブな趣味に没頭している。
Instagram:@endlw、@gordonmiller_official
クルマはプライベート空間にいながら好きな場所へと導いてくれる無二の存在。
ー 改めて〈ゴードンミラー〉とはどのようなブランドか教えてください。
2017年からスタートしたブランドで、あらゆるプロダクトを通じて、「ガレージから拡張するライフスタイル」を提案しています。商品のラインナップは、カーインテリアから収納用品、洗車道具、クルマに関連するウェア、さらにはオリジナルでカスタムした車体までさまざまですね。
ー ディレクターとして猿渡さんはどのような業務を担当しているんですか?
ブランド戦略の策定やグラフィックデザインなどのクリエイティブ制作、オウンドメディアの管理運営のほか、母体の「オートバックス」のニーズに応えながら、ブランド戦略として社内のあらゆるチームと相談しつつ商品開発を進めています。
あとは、自分自身が〈ゴードンミラー〉の製品を使用することも大切な仕事のひとつですね。例えば、カーインテリアのポケット位置など、使ってみてはじめて、開発段階では発見できない気付きがあるんです。だから時間があれば山や海へ出掛けるんですけど、「これは仕事? プライベート?」って分からなくなるときもありますね(笑)。
ー いま若いひとのクルマ離れが深刻ですが、それについてはどう考えていますか?
クルマ離れの理由は、交通機関が発達してクルマが必要なくなったのではなく、単純に業界全体が盛り上がってないだけだと思っています。そんななかで、〈ゴードンミラー〉の役割は「クルマって本当に面白いんですよ」と発信することなんです。
ー 猿渡さんにとってクルマの魅力とは?
自分の好きが詰まったプライベート空間にいながら、東西南北どこへでも連れて行ってくれるところですね。ぼくの場合は急に予定が空くと、クルマに乗って伊勢や福岡に出掛けたこともありました。そのときのノリでどこまでも行けるクルマを所有するだけで人生が変わると思いますよ。
愛車を含めたトータルスタイルでUSカルチャーを体現。
ー 以前はセレクトショップに勤務されていたと聞きしました。
もともとセレクトショップの販売員として働いていて、その後は同社のクリエイティブチームで販促物のグラフィックなどを制作していたんです。そこで「オートバックス」が何か面白いことをはじめると聞き、「世の中にとって有益な仕事ができるんじゃないか」と思って現在の会社に転職しました。
ー 今日のスタイルのポイントは?
できるだけベーシックにまとめたのがポイントで、〈ゴードンミラー〉のピットクルーがワークウェアとして着用するためにつくったジャケットを羽織りました。担当スタッフが半年以上の構想を経て完成した意欲作なんです。
ー クルマとの色合わせもいいですね。
この「テラノ」はカリフォルニアのデザインセンターでデザインされた一台です。四駆にありがちな背面のスペアタイヤやオーバーフェンダーなどを取り除いて、今日の着こなしと同じくシンプルにアレンジしています。
フィルムカメラにも通じるひとの手の温もりを感じる一本。
ー 普段、腕時計は着けられますか? また猿渡さんにとって腕時計はどのような役割を果たすアイテムでしょうか?
取引先との商談がある日、ハードな作業がない日など、TPOに合わせて時計を選んでいます。役割でいうと、つけ手のひととなりを一番端的に表してくれるものだと思います。
ー 「Tissot PRX Automatic」にはどんな印象を持ちましたか?
アメカジ好きな自分にも似合うところに、長い歴史を誇る〈ティソ〉らしい懐の深さを感じました。ナチュラルなカラーリングで主張が強すぎないので、服を選ばないのも嬉しいですね。高級感があるのに身近な存在の腕時計って、他のブランドではなかなか見つけられないと思います。
ー 〈ティソ〉にはどんなイメージを持っていましたか?
自分のなかで〈ティソ〉はモータースポーツのイメージがありました。だからクルマという意味では、ぼく自身が着けても違和感ないブランドだと思っています。
ー 今作はオートマティックモデルですが、機械式時計についてどう思いますか?
デジタル社会が浸透して何でも便利な世の中ですが、やっぱり手仕事を介して生み出されるアイテムって男心をくすぐりますよね。ぼくは完全マニュアルのフィルムカメラで写真を撮るのが好きなんですけど、たまに故障するときもあります。そんなカメラと同様に、直してでも使い続けたいと思わせてくれる温もりを感じました。
ー 「Tissot PRX Automatic」をどんなシーンで着けたいと思いましたか?
無駄のないデザインが似合うような、閑静なリゾート地で着けてみたいですね。海の見えるレストランなどでこの腕時計がさり気なく顔を出すのって洒落てるじゃないですか。