服装には内面が出る。
ー 普段の服はどんなものが多いですか?
Keigo:ぼくも一応、モデルじゃないですか。服は似合うのが前提。だからってイケイケな格好は自分のスタイルではなくて。フィーリングで選びますが、わりとプレーンでクラシックな感じが多いです。
ー あまり華美ではない服が多いと。
Keigo:そうですね。けど、服装って内面が出ると思うんです。それって音楽とかもそうで、いけてるひとはいけてる音楽を聞いてる。だから、自分が思ういけてる服を、選んで着ています。
ー 実際に〈無印良品〉のシャツを着てみてどうでしたか?
Keigo:普通のデザインなんだけど、品質がよく高そうに見えるものが個人的に好きなんです。この〈無印良品〉のシャツはまさにそんな感じで。
ー 普段から〈無印良品〉のものは使われていますか?
Keigo:下着を買いますし、炊飯器も冷蔵庫も洗濯機も〈無印良品〉です。歯ブラシとかもそうですね。まとめ買いして、〈MUJI Labo(ムジラボ)〉のシャツも結構持っていたりします。
モデルの前にひと。人間の本質が大事。
Keigo:(おもむろにPCで音楽を流して)これ、〈無印良品〉をイメージしてつくった曲なんです(笑)。この間、HIMIとお酒を飲みながら、2人でつくったんですよ。
ー おぉ、特徴を捉えていますね。店内でも流れていそうな。そんなに簡単につくれるものなんですね。
Keigo:HIMIがギターを持ってきていきなり弾きだしたので、勝手に録って、自分がいろいろと足していって。ゲームするのと似た感覚で、集中できるし、そういう時間が楽しくて。どこかへ発表するとかでもないんですけどね。
ー いま、モデルと音楽の比重はどのくらいなんでしょうか?
Keigo:どの視点から見るかにもよりますけど、ぼくのなかでは100%近く音楽です。音楽のことを常に考えているし、たとえ工場で働いていても、モデルをやっていたとしても、音楽は絶対なので。
ー 先ほど、工場時代はアウトプットとインプットのバランスがいいとおっしゃっていましたが、いまはどうですか?
Keigo:正直、モデルという仕事から音楽へインスパイアを受けることはないんです。モデルの仕事って、自分で体験することではないから信じきれないんです。工場で働いていたときは自分で辛い体験をして、考えて、それが音楽につながっていたんですけど。いまのインプットは仕事ではなくて、地元の富山で山に登ったり、仕事を忘れられる環境に身を置くことですね。
ー 所属事務所の「VELBED.」は、個人の活動をされている方が多いイメージがあります。
Keigo:代表のShogoさんをはじめ、みんな好きなことを全力でやっているから、そういう風に見えるんですよね。あと、うちの事務所のひとたちは、自分のことをモデルと思っていなくて。まず、モデルの前にひとじゃないですか。常に人間の本質みたいなところを大事にしてますね。
ー 職業柄、着る服はもちろん、礼節にもひと一倍気にかけているというのが、今日伝わってきました。
Keigo:ありがとうございます。でも「自分はこういうパーソナルなんだ」って、服を通して表現することも大事ですよね。礼儀とか立ち振る舞いとかもそうですけど、カメラの前ではないところの人間性を、いかに磨いていけるかだと思っています。本質が大事。その点、〈無印良品〉の服は印とかアイコンは関係なく、本質で価値を高めようとしてるんだなって思います。