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ディレクター吉川基希と共に編む、BEAMSの解体新書。 第8章「スチャダラパーBoseに聞く、ベーシックを貫くことの大切さ」
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ディレクター吉川基希と共に編む、BEAMSの解体新書。 第8章「スチャダラパーBoseに聞く、ベーシックを貫くことの大切さ」

いま再び盛り上がりを見せる2000年代のファッション。今季の「ビームス(BEAMS)」も「Y2K」をテーマに、90年代を経て生まれた2000年代のカルチャーに焦点を当てたものづくりがされています。そうして誕生したウェアの数々には、どんなビハインドストーリーがあるのか? メンズカジュアル部門のディレクター、吉川基希さんとともに、今季のオリジナルアイテムの攻略法を探ります。
今回のゲストは、日本のヒップホップシーンの金字塔的存在である「スチャダラパー」のBoseさん。1990年代から2000年代にかけての話をたっぷりとしてもらいながら、自身のファッション観についても語ってもらいました。Boseさんと「ビームス」の相性やいかに!?

  • Photo_Teppei Hoshida
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Yuri Sudo

着てみると2023年につくられた服なんだなっていうのがわかる。

ー実際に「ビームス」の服に袖を通してみて、印象に変化はありましたか?

Bose:そのまま着て帰りたいくらい自分に合ってるなと。

吉川:その格好で今日現場入りしました? っていうくらい似合ってました。

Bose:だけど、さり気なくアップデートされているじゃないですか。一緒じゃんって思われがちだけど、ちょっと変わってる。そのちょっとの差がやっぱりうれしくて、写真には映りづらいんだけど、そういうところにグッとくるんです。90年代の雑誌に出ているぼくとあまり変わらないと思うんだけど、着てみると2023年につくられた服なんだなっていうのがわかるというか。

ーそれが気分を上げるということですか?

Bose:そうですね。それに内容も変わっているでしょ。質もすごくよくなっているから。

吉川:縫製もパターンも細かなアップデートをしていますからね。

Bose:そこが重要だと思います。いつも違うスタイルだねって言われるよりも、むかしから変わらないスタイルだけど、クオリティがしっかりとよくなっているというのがかっこいいんじゃないかなとぼくは思いますね。

ー最後に、これから「ビームス」に期待することを教えてください。

Bose:変わらないことがかっこいいと言いながらも、ファッションは次々と新しいものをつくって、毎年新しいものになってくれたほうがビジネスとしてはやりやすいと思うんです。音楽もそうなんですよ。ぼくらも毎回「おなじような曲つくってるね」って言われたりするんだけど、自分たちの中では新しいものをつくっているんです。そこらへんは、すごく似ているなと今回思いました。

それでなにが言いたいかというと、同じようなものかもって思っても、欲しいと思ったら買ってくださいっていうことですね(笑)。服も音楽も、やっぱり受け取るひとがいないとね。それで楽しい気持ちにさせますから。ぼくらもそのときの気分に合うものをつくりつづけますからね。

対談を振り返って…

「ぼくの青春時代に実際に聴いていたアーティストなので、めちゃくちゃ楽しい時間を過ごせました。ストリートカルチャーの話題はすごくためになるというか、勉強になる深い話が聞けたと思います。あとは『変わってないようで変わっている』という話も、ぼくらの服づくりにおいては大事な部分なんですよ。ベーシックな中でも素材や縫製、シルエットなど、細かな部分にこだわってつくっているので、そこをきちんと評価していただいてうれしかったです(吉川)」

INFORMATION

BEAMS 23SS COLLECTION

公式サイト
Instagram:@beams_official @beams_mens_casual

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