STYLE5.甲賀加純

PROFILE
レディースブランド〈コウガ(KOWGA)〉デザイナー。文化服装学園卒業後、〈マジックスティック(MAGIC STICK)〉でプレス経験を積み、2021年秋冬コレクションよりブランドをスタート。音楽、ストリート、スポーツなどのカルチャーからインスピレーションを受け、ストリートでカジュアルながらも気品漂う女性らしいアイテムを中心に展開しています。
Instagram:@kasumi.kouga
とにかくラフに着られるツボな1枚。
音楽、スポーツ、ミリタリーなどのカルチャーを好むデザイナーの甲賀さん。好きなものに日頃から触れてインスピレーションを受け、デザインにもワードローブにも落とし込んでいるのではないでしょうか。
「大好きな新木場の古着屋にふらっと立ち寄ったとき見つけた、ニューヨーク大学のカレッジTシャツです。色のフェードの感じも良くて、かわいいなと思って購入しました。友達やアーティストがつくったTシャツを着るのも好きなんですが、これはシーンを選ばず着れるTシャツなので愛用しています」


ネイビーのボディにNew York Univercityの頭文字を取った赤のNYUのロゴのコントラスト、そしてヴィンテージ具合もちょうどいい1枚。甲賀さんのスタイリングのように、スカートに合わせて女性らしく着こなすのもよし、デニムと合わせてカジュアルに着こなすのもよし。
周りの友人や先輩など、洋服づくりに携わる方々との交流が多いデザイナーの甲賀さん。ご自身がTシャツをつくる上でのこだわりも教えてもらいました。
「特にデザインやグラフィックを重視してます。以前、〈コウガ〉でも『Little Trouble Girl』っていうグラフィックTシャツをつくっていて。この言葉は「ソニックユース」の曲名でグラフィックはSaito Keiくんに描いてもらいました。これを女の子に着せたらおもしろいかもって話していて出来たTシャツです。そういうクスッと笑っちゃうようなメッセージはいつも探していますね。生地は厚すぎず薄すぎずを意識していて、既成のボディを使ってつくることもありますが、オリジナルでつくることも。そのときのタイミングや、売るショップに合わせて選ぶようにしてますね」
今回のTシャツは古着だから、色味も形もオンリーワン。だからこそ、ツボな1枚は手に取らずにはいられないのです。
「Tシャツは新品から古着まで結構持っているんですけど、カレッジTシャツはこの1枚しか持ってないですね。このTシャツみたいにXS、Sを選んでジャストに着るのがいまの気分。首の詰まり具合もちょうど良いんです。色味は真っピンクとかもよく着ますが、好きなのはやっぱりネイビーです」
甲賀さんのいまの気分と絶妙にマッチした運命的な1枚。アメリカンカルチャーを好む甲賀さんらしいセレクトです。