FEATURE
たかがTシャツ、されどTシャツ。 10人のMY BEST Tシャツ。
MONTHLY JOURNAL JULY 2023

たかがTシャツ、されどTシャツ。
10人のMY BEST Tシャツ。

Tシャツほど着る人のスタイルが表れたり、その人だけのストーリーが込められたファッションアイテムはないかもしれません。旅先で手にしたものに、無地だからこそ素材やシルエットにこだわったり、憧れの先輩といっしょにつくったTシャツだったり。興味のない人からしたら、たかがTシャツかもしれません。でも、その人にとったらスペシャルなもので、ある意味“究極の自己満”なファッションアイテムとも言えるはず。10人が選ぶ今夏のお気に入りTシャツに込められた、そんなスペシャルなストーリーを聞きに行きました。

STYLE6.橋本奎

PROFILE

〈カーサービス(CarService)〉のディレクターにセレクトショップ「パルプ(PULP)」のクリエイティブディレクター、東京発のコレクティブであるYouthQuakeのメンバーとして活躍。さらにスタイリストやカーキャスティングにキュレーションなど活動のフィールドを拡大中。東京を代表するアイコンのひとりです。
Instagram:@_hsmt

レゲエの気分とパリでの思い出。

HIP HOPや旧車など、アメリカ西海岸のいわゆる“ウェッサイカルチャー”を愛する橋本さんだけに、オファーの時に勝手にそれらと関連するTシャツを想像していましたが、そんな予想を(いい意味で)あっさり裏切る1枚で登場です。

「この前ファッションウィークに行ったときにゲトった、パリの10区にあるジャマイカンのヴィーガンレストラン「JAH JAH」と〈サロモン)のTシャツです。「JAH JAH」はカッコいい人しかお店に溜まってなく、パーティのオーガナイズや所属するDJもいて、とてもカッコいい活動をしているショップ&レーベルです」

サウンドシステムのグラフィックと、ラスタカラーのブランド名やメッセージでレゲエバイブス全開。ジャストサイズを好む橋本さんらしく、サイズはSをチョイスしているところも、らしさが窺えるポイント。着丈短めのボックスシルエットも気分にマッチしているそうです。

最近はレゲエとハードコアばかり聴いているとのことで、まさにそんな気分にもぴったりの1枚。さらにこんな最高なエピソードが、Tシャツの存在をよりスペシャルなものにしてくれます。

「JAH JAHのインスタで(写真を見せながら)“今日の18時からこのチャリンコが10区を駆け巡るから、それを見つけて写真を撮ってインスタにUPしたら、〈サロモン)とJah Jahのスニーカーを差し上げます”って出ていて。それで偶然見つけたんですけど、そのスニーカーは抽選だったんです。でも2日後にまさかの当選の連絡がきて、そのスニーカーをゲットできました(笑)。そのチャリンコを見つけたときにテンションが上がって買ったTシャツで、最近はこればっか着ちゃいますね」

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