思考力の母 - 代官山通信（蔡 俊行）

　新しいiPodが発表された。今度はクリップ型。いろんなことを考えるなあ。
いつでもどこでも音楽を、というコンセプトは分かるのだが、悪く言うとそこまで音楽に隷属されたいのだろうか。別に虫の鳴き声、鳥の囁きを聞けというのではないけどね。
そして今度はiTVや映画の配信サービスも行うとのこと。
やはり人類にとって退屈は大敵だ。退屈を埋めるサービス産業は、ますます盛んになるだろう。もちろんぼく自身もすることがないとなると非常に困る。読むものを持たずに地下鉄に乗った時などは、後悔する。
それでもそんなやることがない退屈な時間にこそ、まあ色んな哲学的な考えが浮かぶわけで、思考力というものが鍛えられるのではないかと思うのだ。
いまさら言うことでもないが、子供たちがすぐにキレるとか、犯罪が凶悪化しているとか根っこにはそんな部分もあるのだろう。
そう大切なのは思考力。それを育てるのは退屈な時間。大切なことなので重複して言わせてもらう。