河川敷 - 代官山通信（蔡 俊行）

　多摩川の河川敷に行く機会は結構多い。自分のサッカーの試合なんて20代の頃からここだったし、息子のサッカーの試合の応援などもここだ。他にバーベキューやテニス、たまに野球なんてもんもやったこともある。もちろん花見も。
なもんで上流は調布のあたりから下流のガス橋あたりまでのこの界隈に関しては結構詳しい方だ。駐車できる場所、魚がいっぱい取れる場所、バーベキューや花見の絶好のポイントなど。書き忘れていたけど、この河川敷では数え切れないくらいランニングしている。
多摩川沿いには堤防がある。土を盛り上げて作られた場所とさらにその上にコンクリートブロックを積んだようなところもある。堤防の外側は意外と低地になっていて仮に川が増水すると甚大な被害を被る。数年前に被害があった後、たまたま堤防の上をランニングした。水がここまで来たという印が建物に残っていてびっくりしたことがある。
平時にはリバーサイドで風雅に暮らせるけれど災害になるとまっさきに被害を受ける。結構リスキーだ。
その堤防の内側、つまり河川敷側に違法（たぶん）で荷物を置いている人なども若干いる。建設機械のようなものから家電まで。なかなかこういうの取り締まれないのだろう。
さらにこの河川敷にはところどころ段ボールや青いビニールシートでかたどられた住居が散見できる。そうホームレスの人たちも河川敷で多く生活しているのだ。
昨日の台風で多摩川は増水し、一時危険水域を越えた。が、オーバーフローすることはなくいまは小康状態。しかしほぼすべての河川敷は水の底に沈んだ。サッカー場も駐車場も野球場もテニスコートもそしてすべての私物も。
朝事務所に来る途中、ラジオでそのホームレスの数人が行方不明になったと報道していた。現在も救助・捜索活動が行われている。大きな被害に発展しなければいいのだけど。
住む頑丈な家があり、なすべき仕事があるということに感謝しなければならない。