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iPad版フイナムもうすぐリリース!
2010.09.28
iPad版のフイナムマガジンを作ったらどうなるか。まあそんなことを考えて幾月夜。ようやく申請までこぎつけた。紆余曲折ありすぎて、すべてを語るのも骨が折れるけど、ちょっとだけ。
今回のデザインはダイナマイトブラザーズシンジケートにお願いした。CDでADで社長の野口くんはぼくがPOPEYE編集部にいた時にデザインチームに修行入社してきた男。業務は違えどまあ後輩と言えば後輩。
仕事は一流で、口は超一流。いい仕事をいっぱいこなしてきて経験値も売上も最高値を更新中である(と思う)。最近、ウェブ関連のスタッフの補充もこなし、デジタルに脆弱なデザイン事務所というレッテルを剥がそうと躍起になっている。
しかも規模感がそれなりで(たぶん30名以上)、無理なスケジュールにも対応してくれるということで無理にねじ込んでしまった。しかも格安の費用で。
一方、システムである。ワンオフで仕組みを作るという方法もあった。しかしこれだとコストがすこぶるかかる。そこであちこちを駆けずり回ってリサーチした。マガジンハウスに行って常務のHさんから裏情報を伺い、弊社スタッフのコネを総動員してありとあらゆる選択肢を考えた。しかしなかなか決定打が生まれない。
そこでシンプルに物事を考えた。もしかしたらアドビならこれを解決してくれるのではないか。アメリカのワイヤードはアドビのシステムを使って作られたと聞いているし、そのInDesign5のプラグインは年内に日本版が出るかも知れないというリリースをニュースで読んでいたし。
とにかくアドビのキーマンだ、ということでこれもコネを使ってなんとか辿り着く。
しかしアドビの担当者の話では、そのプラグインツールの販売は時期未定とのこと。いち早くiPad版フイナムをリリースしたい我々にとってはスケジュールがどうにも合わない。
唸っているとアドビの方が代案を出してくれた。彼らがバックアップしているシステム会社があり、そこが現在InDesign5用のプラグインを開発中という。そこを紹介するので使ってみればどうかというのである。渡りに船、というより溺れる者は藁をもつかむという心理状態でそのシステム会社の門を叩いた。ああ、これは比喩的な表現で実際は来社していただいたのだけど。
そこで初めて会ったのがプロフィールドという会社のKさんである。暑い夏の日から涼しくなった今日まで何度も会っているのだが、スーツの服装がいつも変わらないというキャラクター付けされた人物である。
結構難しい、タイトなスケジュールで「これ出来ますか?」と暴投のような球を投げてもほとんどを「はい、大丈夫です」と答える。こちらとしては訝しがりながらも、信用するしか無い。なんせ天下のアドビさんの紹介である。
そこから先回りして、とにかく事故のないようアクションやギミックの説明を繰り返し、スケジューリングしなんとかやっと形になり始めたのだが、やはり開発中のシステムということでバグが多く発生し、もう最終コーナー回る頃には関係者が全員徹夜という日が続いた。あと一週間これが続けば死人が出たかも知れない(これも比喩です)。
本来なら先々週末に申請の予定が、先週にズレ、さらにファッ◯ンな祝日のせいでもうグダグダ。最後の最後でタイアップページの容量が重いとかでやり直しとかもう何が何だか。
しかし見本誌はすでにぼくのiPadの中にいま泰然と収まっている。関わっていないスタッフに閲覧させたところ、大評判である。まあ身びいきを差っ引いたとしてもなかなかの出来栄えだ。
もちろん欠点もある。
とにかく容量が重い。ダウンロードするには数十分かかると思う。これで多くのユーザーから叩かれるかも知れない。さらにコンテンツ一覧、つまりサムネール一覧の表示が激遅。これも次のアップデートまで待たなくてはならない。これはユーザーからしてみると使い勝手が悪く、たぶんがっかりだと思う。他にもいくつか。
このように未完成な部分もあるけれど、いま持てる力を発揮して遅れたとはいえ、スケジュールに合わせて作りました。申請後、どれくらいで認可されてリリースできるかわかりませんが、リリースされたらまたこの欄で案内します。
なんせタダですから、みなさんダウンロードしてください。重いので寝る前とか作業しない時間にポチっとしていただければ結構です。
正式リリース前のフライング気味なお知らせでした。
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