小径逍遥、再び。
青野賢一
ビームス クリエイティブディレクター / ビームス レコーズ ディレクター
「ビームス創造研究所」所属。選曲・DJ業、執筆業。音楽、ファッション、文学、映画、アートを繋ぐ。
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No.16 ラジオの思い出
2010.03.15
FMラジオがインターネットで聴けるようになった。
早速、聴いてみたが
音もクリアで、途切れも少ない。
自分の今の生活においては
ラジオはほとんどその居場所をなくしてしまっていて、
それはもはやタクシーの中か、
記憶の奥底でしかない。
仕事場では某FMが流れている。
しかし、さほど耳には届かない。
いつの頃からか
そうなってしまったのだが、
少なくとも学生時代は
ラジオは確かにそこにあった。
ごく小さな子どもだった時、
日曜日の朝はラジオから流れる
フォークやイージーリスニングが定番だった。
もう少し成長して
小学校低学年。
当時TBSラジオでは、深夜(いや、夜か)、
週刊少年チャンピオンで人気だった
連載マンガをラジオドラマとして放送していた。
『ブラックジャック』『マカロニほうれん荘』はまだ序の口。
凄かったのは元祖根性系グルメマンガ『包丁人味平』だ。
何せ画像のないラジオでグルメマンガ。
しかし、というべきか
当然、というべきか、
非常に丁寧な描写で
料理の持つシズル感は
余すところなく表現されていたと記憶している。
現在のラジオは、どうだろう。
聴くもののイメージを沸き立たせられるか。
先のようなコンテンツは
もはや時代遅れなのかもしれないが
偶然タクシーの中で出会う
小説の朗読にはっとさせられたりする事はまだまだある。
FMラジオがインターネットで聴けるようになった。
また、少しずつ聴いてみようか。
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