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青野賢一ビームス クリエイティブディレクター / ビームス レコーズ ディレクター「ビームス創造研究所」所属。選曲・DJ業、執筆業。音楽、ファッション、文学、映画、アートを繋ぐ。www.beams.co.jpshop.beams.co.jp/shop/records/blog.beams.co.jp/beams_records/

小径逍遥、再び。

青野賢一
ビームス クリエイティブディレクター / ビームス レコーズ ディレクター

「ビームス創造研究所」所属。選曲・DJ業、執筆業。音楽、ファッション、文学、映画、アートを繋ぐ。
www.beams.co.jp
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No.17 舞踊と日常

2010.03.31

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康本雅子のダンスを観た。


麻布十番にあるギャラリー「gm ten」での
オオルタイチのライブの最中、
スペシャルゲストとして踊ったものを。


事前告知なしに登場した彼女に、
俄然会場は色めき立った。

しなやかな動き。
思いがけない動き。
それが目前で繰り広げられる。

お世辞にも広いとは言い難いギャラリーだから、
彼女の息遣いまでもがこちらに伝わってくる距離感。
そんな観衆との距離感を楽しむように、
遠くを見つめたまま踊っていた。


世の中ではコンテンポラリーダンスと称される
こうした舞踊は、ここ暫く触れていなかったせいもあり、
ガツンと目を覚まされた気分だった。
人間の身体の表現力。
普段自分たちが何気なく使っている
腕や足、掌、首、肩、腰。
そうした部位が潜在的に持っていて、
でも常人には引き出し得ない表現力を
そこに改めて認めることが出来たのは
何より収穫であった。

普段、何気なくと言えば
何の気なしにしている「飲食」という行為も
彼女の踊りの中には取り込まれてしまう。

この日は、
徐にポケットから
一枚の煎餅を取り出して、
突然齧った。
齧った欠片を観客にも丁寧に勧めた。

「食べる」という行為が
舞踊に取り込まれることで、
いつもの何気ない行動を
改めて認識させられるという
気付きがそこにはあったのだった。

筋書きのある
クラシカルなダンスも
勿論魅力的ではあるが、
予測不能な動きを通じて
心動かされる方に
今はあえて傾きたい。


しばらく、舞踊が気になりそうだ。

Comments: 2

最近生で見た踊りは「笹塚商店街阿波踊り」位なもの。
昔は麿赤児とかみたこともあったのですが…。
でもライブ感のあるものを見なくなって久しいのでこの辺で
重い腰を上げます!

BoogieNightsさん

コメントありがとうございます。
麿赤児さん、僕も以前観ました(三茶で)。
生はいいですよね。

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