紙飛行機で宇宙旅行。 --ものについて。時々酒と、下ネタと。--
Ray and LoveRock
「写真を撮る人」
Ray and LoveRock(れい あんど らぶろっく)写真を撮る人、ファッションエ ディターでもある人。フツウの人ではありますが、生きることはどちらかという と下手です。文章もロックンロールしていければ良いなぁ。「ものや写真、少し はカルチャーのことなんかを書いていきたいですが、お酒のこと、下ネタも好き なんで、お付き合いください」
http://blog.livedoor.jp/rayandloverock/
麻痺する。
2012.05.23
http://www.youtube.com/watch?v=j_jVLp7XZJ0
生きるということは、麻痺することでもあると思う。 麻痺。 薬なら効かなくなることであり、セックスならいくらやっても終わりがなくなることかもしれない。 麻痺することは、何かを失うことでもある。いつも新鮮な感覚で生きていたい。そんな思いの対岸にあるのが麻痺なのである。 ここに一人のゲーマーがいる。歩いたり、息をしたりするのと同じようなくらい自然にゲームをする。歯を磨くときも、飯を食っているときも、新聞を読みながら、テレビを見ながら、歩きながら、仕事中はまずいと思い、その間はパソコンの画面の隅でゲーム。クソをしてもゲーム。オナニーしながらもゲーム。寝ながらゲーム。ゲーム。ゲーム。ゲーム。何をしていてもゲームである。 そして、そこに麻痺は起こってくる。 習慣性。 薬物依存も医者の世界では習慣性ということがあるようだ。 その習慣性が生んだ、悲劇のゲーム。 ゲームに興じる彼は、何食わぬ顔をして自転車を漕いでいる。そりゃあ、まずいだろう!と、What's happen? 歩いて10分?(古いねぇ、何にしても)な顔をして彼の顔を除き込むと、何食わぬ顔の最上級みたいな顔でこっちに目で言葉を送る。 まさにEye contact. どしたんですか? そして、電柱にぶつかり、ゲームを放り投げ、まっぷたつ。 ぼくは「ど根性ガエル」の梅さんを思い出しながら、壊れたゲームを彼に渡した。 「犬も歩けば棒に当たりますからね」 それでもなお、何食わぬ顔。 これほどまでに「何食わぬ顔」というの顔があったんだ、という顔がそこにあった。 麻痺。それは日常に転がった、何食わぬ顔が起こす小さな悲劇のためにある、ささやかな媚薬である。 ところで筆者は自動車を運転しながらゲームしているシーンを目撃した。 嫌な時代なったと思った。