PROFILE

セレクトショップで販売スタッフ、プレスを経験後、ファッションを中心としたさまざまなブランドのPRやブランディングを行う「ムロフィス」を設立。2020年11月、自身がディレクションするバッグブランド〈モノリス〉をスタートした。
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「エグジット メタル ワーク サプライ」などを経て独立し、〈アンダーカバー〉や「ユナイテッドアローズ」、〈アーツ&サイエンス〉などを筆頭に、ファッションまわりのさまざまなショップの内装を手がけている。現在は「スモールクローン」の代表を務める。
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「アーカイブ&スタイル」の坂田真彦氏に師事。企業、セレクトショップ、スポーツブランドでデザイナーを経験し、2015年に中嶋峻太と〈オールモストブラック〉をスタート。19年に自身のブランド〈プロダクトオールモストブラック〉を立ち上げ、21年にブランド名を〈プロダクト トゥエルブ〉に改名。
ブランド設立当初からお店をつくろうと考えていた。
ー 昨年11月にブランドがスタートして約1年という間もない期間でのショップのオープン。展開が早いですね。
中室:ショップをつくろうというのは、ブランドの世界観を伝えるため、設立時から思っていたことでした。〈モノリス〉とは何かを知っていただく上でやはりすべてのラインナップを表現できる実店舗は必要と考えたんです。〈モノリス〉のバッグは汎用性を持たせながらもさまざまなユーザーの使用シーンを想定して設計していて、バックパックひとつ取っても「STANDARD」「OFFICE」「PRO」で微妙に異なるディテールを採用しているので実物を比較検討していただきたいという思いがありました。
ー そもそものスタートから早めにショップを出そうという計画があったんですね。
中室:ローンチから1年以内にひとつかふたつお店をつくろうと計画していました。想定しているユーザー層が嗜好するエリアをいくつか探しているなかで、ご縁があり「新丸ビル」さんに出店することになりました。
上は「モノリス マルノウチ」のオープンを記念してつくられた1分の映像。
ー 丸の内にいらっしゃるお客さんと〈モノリス〉は相性がよさそうですね。
中室:そうですね。丸の内にはスーツを着てお仕事される方も多ければ、カジュアルな格好でお仕事されるクリエイターの方も多くいらっしゃいます。〈モノリス〉は汎用性を持たせてさまざまなスタイルのビジネスマンに向けたものづくりをしているんです。そういう意味で「新丸ビル」は相性がいいと思います。
ー すごくブランドが好調だと思うんですが、その理由をどう考えていますか?
中室:数字的なものとか、自分の肌感とか、いろんなベクトルで分析しているんですが、オーセンティックさを残した究極にシンプルなデザインでありながら、すごく機能的であるというところがお客さまに響いているのかなと。どんなスタイルの方にも馴染むソリッドなデザインと、スマホやパソコンを持ち歩くひとが増えたなかで、機能に関してもそうした時代性にフィットしているんじゃないかと考えていますね。意外とこれまでそういったバッグが無くて、多くの方が探し求めていたんじゃないでしょうか。


ー 〈モノリス〉はバックパックやトートバッグなど、各アイテムに「STANDARD」「OFFICE」「PRO」というレベル分けがされていますよね。お客さんが自分のスタイルに合うものを選べるのもポイントだと感じます。
中室:これはぼくらも驚きなんですが、「PRO」がダントツで売れているんです。当初は比較的プライスが低い「STANDARD」が一番売れるだろうと考えていたんですが、それをいい意味で裏切る結果が出ています。ブランドを設立した直後に〈テアトラ〉の上出(大輔)さんと対談させていただき、さらにはローンチと同じタイミングで南青山の「レショップ」でポップアップをさせてもらいました。それで感度の高い方々に知ってもらえたというのが大きいですね。そうしたお客さまは「どうせ買うならいいもの、ハイスペックなものが欲しい」という考えをお持ちのひとが多いような気がするんです。