SPOT 1. 上勝町ゼロ ・ ウェイストセンター 上勝町のゴミを一挙に集約し、文化的交流もできる場所。

廃材を作って建てられた上勝町ゼロ ・ ウェイストセンター。
住所:徳島県勝浦郡上勝町福原下日浦7番地2
why-kamikatsu.jp

社会科見学のひとつ目は、町の中心にある「上勝町ゼロ・ウェイストセンター(別名WHY)」。町民1500人は、日々の生活で出たゴミをここに持ってきます。



「東京は可燃、不燃、ペットボトル、缶、ビンくらいのものだから、次元がちょっと違うよね」と榎本さん。実は上勝町の分別の種類は45項目。ビンだけでも3種類に分別しなくてはいけません。缶もスチール、アルミ、スプレーと3種類の分別が必要です。
続けて山本。「ただ、こうしてリサイクル先が明示されて、のちにどんな商品になるのかっていうのがわかれば、少しはやる気になるかもね。東京にいると、リサイクルしたゴミがその先どうなるかわからないから」
もちろん町にはゴミ収集車は走っていません。だから、町民の誰もがこの場所にゴミをリサイクルしにやってきます。頻度はさまざまで、週に数回来る人もいれば、3ヶ月に一回しか来ない人もいる。長い年月をかけて、ゴミゼロの運動は地域に根付き、いまでは多くの理解を得られているといいます。ほかにも、市民の交流の場があったり、ゼロ・ウェイストを擬似体験できるホテルも併設されていて、町民はもちろん、観光客も必ず立ち寄る場所です。
「普通、ゴミ収集所なんて隠したい場所じゃないですか。ネガティブな側面のほうが多いから。それを逆手にとって、町の売りにして観光名所にしちゃうっていうのは斬新ですよね」(榎本)