畑仕事とブランドストーン。
「尋常じゃないほど汗かくっすよ。下手したら2キロくらい変わっちゃうから、いまの時期はね」
そう言いながら、採れたての野菜を詰めた30キロ以上あるカゴを、片手でひょいと持ち上げて軽トラに荷積みする加藤さん。ラグビーで鍛えた筋力が、ここでもいかんなく発揮されている。足腰、超強いっす。

加藤農園では、春はイタリアンたんぽぽやスイスチャード、ほうれん草、小松菜などの葉物類を収穫する。夏の時期はきゅうりやししとう、オクラなどなど。この日収穫していたのは、マー坊ナスと呼ばれる珍しいナス。「オイルとの相性がいいから、油で素揚げするだけでおいしい。家でぜひ食べてみて」とおすそ分けしてくれた。
加藤さんの畑スタイルはというと、全身ネイビー。シューズは変遷をたどり、いまは〈ブランドストーン〉を履く日が多いという。


「作業着は、汚れが目立っちゃうからネイビーが多いんだよね。黒は汚れが目立たないんだけど、暑くてしょうがない。靴に関しては、街で履いてボロボロになった靴をローテーションしていたんだけど、そうなると普段履くのがスリッポンだから、それで畑に行くと泥だらけになっちゃって最悪。 で、〈ブランドストーン〉なんですけど、畑仕事でも結構いい。長靴感覚で履けるし、クッションも効いてて意外と重たさも感じないんだよね。なんでいままで履いてこなかったんだろうと思いました」
実は、日本で〈ブランドストーン〉が広まった背景には、北海道の農協の人たちがいる。彼らがオーストラリア視察に行った際、現地の農家がこぞって〈ブランドストーン〉を履いていたのを見て、それを取り入れ、日本全国へと認知度が広がった。

Q2.畑で着る服とビームスで着る服、共通点や違いはありますか?


Q3.ブランドストーンを知ったのはいつでしたか?



畑仕事は、加藤さんにとって考えを巡らすための大切な時間でもある。単調な仕事のときは、手は動かしながらも、頭のなかはアイデアをひねり出すためのスイッチに切り替わる。
「誰がやったって変わんねーみたいな仕事もある。野菜を洗うときとかは特にそうなんだけど、いろいろ考えるんです。次はあれをやって、こうやったほうが面白そうとかね。通勤も長いから、いろいろ考える時間に充てています」
そうして生まれたアイデアが、野菜のZINE。
「これだけ収穫していると、変形した野菜にもたくさん遭遇するんで、その写真をずっと撮りためているんです。普通に洗い場で撮ってる写真なんだけど、それを一冊にまとめたらかわいいかなと思って。12月に出す予定です」

