04 KENZO ケンゾー
先輩と後輩。
11月13日まで「文化学園服飾博物館」で開催中の展覧会「THE FUTURE IS IN THE PAST」。これはNigoが蒐集した門外不出のヴィンテージコレクションを彼の母校である「文化服装学院」の関連施設で披露するというもの。博物館の入り口に掲げられた挨拶文のなかでNigoは「文化服装学院の大先輩である髙田賢三氏が、文化の学生さん達と積極的に交流されていたことを知り、これからのファッション業界を背負って立つ若者の為に『自分にも何か出来ることはないか』と、考えたことが今回の開催のキッカケとなりました」と説明しています。Nigoが〈ケンゾー〉のアーティスティック・ディレクターに就任し、早くもこの9月でちょうど1年になるわけですが、この文章を読むと改めてNigoの髙田に対するリスペクトを強く感じることができます。それはもちろん新生〈ケンゾー〉のクリエーションにも通じる部分で、今回のコレクションもメゾンのアーカイブをモチーフに輪郭が形づくられました。例えば、会場や服の装飾に用いられたペナント風のデザインは80年代にあったフラッグをアレンジしたもの。そこに〈ケンゾー〉ならではの明るい色柄が加わることで全体が華やかな印象に。随所に用いられたセーラーやワークウェアのデザインも効果的です。当初、辛口なファッションジャーナリストたちはNigoの手腕を疑問視していたわけですが、それを見事に吹き飛ばす内容ではないかと。今後、NIGO®が〈ケンゾー〉でどのようなストーリーを紡いでいくのか、期待が膨らみます。
Topics 02
コレットの血を引くあの店が閉店。