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着ぶくれ手帖金子恵治のこの頃の愛用品
Keiji Kaneko's fashion memorandum

着ぶくれ手帖
金子恵治のこの頃の愛用品

ファッションディレクター金子恵治さんが、ファッションにまつわるあれやこれやを紹介していく連載「着ぶくれ手帖」。これからさまざまなコンテンツをドライブさせていくのですが、その前にまずは金子さんが愛用しているモノを通して、最近の気分、ムードを聞いてみました。

  • Photo_Shinji Serizawa
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Ryo Komuta

Item 10 30’s Overall(Dead Stock)

ワークウェアなのに、さわやかで潔い。

「白いワークウェアも根本的に好きなんだなと、最近になって思うようになりました。このほかにも〈リー〉の白いアイテムや、フレンチワークの白いアイテムも持っていたりするんですが、ヴィンテージのワークウェアって大体汚れていると思うんです。とくに白ならなおさら。それを味として捉えることもできますが、まっさらの白いヴィンテージは潔くて好きですね。ワークウェアなのに爽やかなところとか。探してもこの状態のものはなかなか見つけられなくて、そうしたストーリーも含めて心を動かします」

「ここは“ダブルフック”と呼ばれるディテールで、二つのボタンで引っ掛けるんです。価値のあるもので、そんなところも気に入ってます。言われないと気づかない些細なディテールなんですけど、そうしたところも自分の気分を上げるポイントになっていますね」

Item 11 Role Club
Engineer Boot

信じられないくらい履き心地のいいブーツ。

「〈ロールクラブ〉はアメリカの靴のお直し屋さんが裏でやっているブランドです。ハンドメイドでつくってて、オーダーも受け付けてます。このブーツは4年くらい履いて、元々タンカラーだったんですが、ほぼ磨かずにここまで仕上げました。ようやく自分らしさが出てきたなと。あと、こんな見た目なのに、信じられないくらい履き心地がよくて、全然疲れないんです」

「つくっているのはみんな若い子たちで、ちょっとツッパっている感じが伝わってくるのもいい。たとえばこのブーツは50年代のエンジニアブーツをベースにしているんですけど、ただ単に復刻するんじゃなくて、芯を入れていなかったり、ステッチの本数も本来なら2本のところを3本、3本のところを4本に増やしていて、彼らなりの解釈で新しいものをつくっているところも惹かれたポイントです」

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