日本に数多あるデニムブランドは、互いのクリエイティブを尊重しながら、しのぎを削りあっています。なかでも頭ひとつ抜けているのが〈エドウイン(EDWIN)〉。秋田の工場から世界に向けて、質の高いデニムを発信しています。
日本に根付いていることは周知の事実ですが、さらに日本への敬意が感じ取れるニュースが入ってきました。
この風合いの柔らかなカラーリング。正体は“藍染め”です。遡るは江戸時代、庶民は着物や火消し装束、作務衣などの日常着として藍を着ていました。あか抜けていて色気のあるさまを意味する「粋」という言葉は、藍が汚れや擦り切れによって味わい深くなっていくことにも使います。
そんな日本が古来から受け継いできた藍の文化を、アイテムに落とし込んだのが今シリーズ。今回はダック、コーデュロイ、モールスキンの3つのファブリックに藍染めを施しました。また、ヴィンテージウェアを軸にしつつ、今の時代に合わせた仕様に組み替えて作りました。
それぞれのこだわりを見てみましょう。
フラップが一体型になったポケットやガンパッチなど、元のディティールが残っています。襟とポケット口はインディゴ素材を使用し、異素材のコンビネーションがおもしろいですね。
あて布は本来、蝋引きの布が使用されるが通常のツイル素材に変更。腰回りとワタリには余裕を持たせ、裾にかけて強いテーパードを加えているので、合わせの靴を選ばず着用できます。
ジャケットはオリジナルの良さを残しつつ、フィット感の調整とスラッシュポケットを追加することで、使いやすさをアップ。シャツやニットなどを着込めるのも嬉しいところ。パンツは、本来バックサテン素材を使用して作っていますが、同ブランドらしく先述の3つのインディゴ素材で作成。ワイドフィットで、合わせるトップスを選ばずに着用できます。
ヴィンテージによく見られるムラを表現するため、旧式紡績機を使用し、落ち綿を混ぜた自然なムラ形状のインディゴロープ染色糸で作っています。バイアスポケットや左右のマチなど、ワークシャツを象徴するディテールも。
日本でも少ない、インディゴ糸をホールガーメントで編み立てできる工場で作成。綿とポリエステルの混紡糸を3 本撚りにすることで、コットンニット特有の着伸びや型崩れを解消しています。
ヴィンテージアイテムをモチーフに、昔の染め方で。古めかしさが漂うかと思いきや、現代の趣向に沿ったアップデートがなされていて、きっと違和感なくワードローブに溶け込んでくれるはずです。
すでに発売中。〈エドウイン〉の底力を感じてください。
INDIGO GARMENTS
EDWIN TOKYO HARAJUKU
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EDWIN MINAMIHORIE
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