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ティファニーで朝食を
2008.03.03
「ティファニーで朝食を」の村上春樹訳版が、先週2月29日に発売された。早速本屋に行き同時刊行の「ペット・サウンズ」と二冊同時に買った。他にも「辺境・近境」「うずまき猫のみつけかた」「雨天炎上」のエッセイ集が同時に発行されている。つまり今回村上春樹氏の作品が5冊、同時発行なわけだ。新潮社も気合いが違う。
でぼくは冒頭の二冊を買っただけなのだが、「ティファニー」を読むのは実ははじめて。カポーティの短編は他に読んだことはあるが、なんかあまりにも有名でこれまで手に取る機会がなかった。しかし最近の新訳ブームで古典を読み返している自分としては良いタイミングなのであった。
映画はもうずいぶん前に見た。なんとなくシーンは覚えているが、細かいディテールはあまり覚えていない。あのムーンリバーとジバンシーとオードリー・ヘプバーンの記憶が強い。
で小説だ。
いやあ素晴らしい。なんでこれまで読まなかったのだろう。本当に残念である。くやしい。翻訳のリズムも素晴らしいのだろうが、本物がこういう物語だとは知らなかった。絶賛だ。
これぞ小説。
読み終わって、すぐにもう一度読み返してしまった。震えるくらい胸にしみた。
こういう小説体験は、かなり個人的なことである。万人がぼくと同じように感じるとは思えない。ある人は最低だというかも知れないし、またある人は悪くはないけどそこまで言うほどのことはないよねと言うかも知れない。でもそんなことはぼくとは無関係。あくまで個人の意見として素晴らしい作品に改めて出会えたことに村上春樹さんに感謝したいと思います。
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