2022年夏のバイイング日記
第一回 イギリス編
第二回 フランス編
PROFILE
ファッションディレクター。「エディフィス」にてバイヤーを務めた後に独立。自身の活動を経て、2015年に「レショップ」を立ち上げる。現在は同ショップのコンセプターを務めるとともに、さまざまなブランドやレーベルの監修も行う。
頼りになったのはバイヤーとしての勘。
ーイギリス、フランスでの買い付けから、今度はニューヨークに到着ですね。

金子:ニューヨークに到着して、ヨーロッパの疲れがどっと押し寄せてきました。行こうとしていたお店が軒並み閉店してしまっていたりと、気分的にも少しどんよりとしてしまって。
ーそれはコロナの影響でお店がなくなってしまったということですか?
金子:それもあるんですが、2021年からニューヨークでは大麻が合法化されていて、なんとなく街のムードも変わったような気もして。

ーなるほど。
金子:それと、アメリカはヨーロッパほどネタがあまり詰まってなかったんです。なので目当てのところがやってないとなると、現地で足を動かしながら買い付けにつながる情報を探さないといけない。そういう焦りもありました。
ーでも、結果としてはニューヨークでも実りがあったそうですね。
金子:バイヤーとしての勘のようなものが働いて、街でネタになりそうなものを見つけて、アポを取って、最終的には仕入れにつながりました。とにかく足を動かして気になるものがあったら、すぐにその会社に連絡をしてという感じで。それが初日にいくつか見つかって、少し安心したんですけど。
