古着サミット10 業界屈指の偏狂家たちによる古着放談。

栗原：まず1点目は〈ダブルウエア〉のカバーオールです。

藤原：赤い方はよく着てるよね。

栗原：うん。よく着てるから、「古着サミット」でもう紹介しちゃったかなって思ったんだけど、読み返したらここの場で着ていただけだったので今回持ってきました（笑）。今回は、たまたまどちらも〈ダブルウエア〉だけど、ブランドに関係なく最近色もののカバーオールが気になってるんだよね。

今野：〈ダブルウエア〉って面白いデザインが多いよね。こっちのスタンドカラーは最近買ったの？

栗原：これは〈77サーカ〉の森山（直樹）さんが、大阪の「アサギ」で見つけて、ぼくに買ってきてくれました。

阿部：色バリエってあったのかな？

藤原：赤い方の形は、エメラルドグリーンのような明るい緑を見たことがありますね。

栗原：70年代以降はファッション向けでもいろいろな色のワークウェアが出てきたけど、この赤い方は囚人用かなにか、作業服として作られているような気がする。

今野：よく着ている赤い方はいつ頃買ったの？

栗原：こっちは、3年くらい前にLAで知り合いのディーラーから買いました。普通にラックにかかってたんですが、なぜか他のバイヤーはスルーしてて。値段もそんなに高くなかったので「なんで誰も買わないんだろう」って思いながら買わせてもらいました（笑）。

阿部：〈ダブルウエア〉って東海岸のブランドだっけ？

栗原：マサチューセッツ州なので東ですね。

今野：この〈ダブルウエア〉にしろ、同じくマサチューセッツ州の〈ビルトウェル〉もそうだけど、スナップボタンのダブルブレスト型カバーオールがあったり、面白いデザインが多いよね。

栗原：そうですね。西のワークウエアブランドとはちょっと違いますよね。地域性もあったと思います。