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古着サミット10 業界屈指の偏狂家たちによる古着放談。
Houyhnhnm Vintage Summit.

古着サミット10 業界屈指の偏狂家たちによる古着放談。

2014年2月にスタートしたヴィンテージ偏狂家たちの古着放談「古着サミット」も、遂に第10弾! 記念すべき今回も、今野智弘、栗原道彦、藤原裕、阿部孝史のレギュラーメンバー4名をお迎えし、それぞれがいま興味を惹かれるアイテムをご紹介します。彼らがいま注目しているアイテムとは?

第四講
阿部孝史

「最新のものよりも、この位いなたい方が好き」

1950’s GLOVERALL DUFFLE COAT

阿部:まずは〈グローバーオール〉のダッフルコートを。

今野:このタグ、初めて見ました。いつ頃のモデルなんですか?

阿部:プリントのタグは最初期って言われてるのでおそらく50年代だね。

藤原:最初期で50年代なんですね。〈グローバーオール〉ってもっと古くからある会社だと思ってました。

阿部:ブランドの設立が確か1951年だったような。

今野:タグはプリントなんですね。

阿部:そうそう。アメリカのブランドのタグだと、刺繍からプリントに変わっていっていうイメージだけど、〈グローバーオール〉はプリントの後、刺繍に変更されるんだよね。

今野:この時代のメルトンってやばいですよね。

阿部:うん、めちゃくちゃ重い(笑)。でも、このいなたい感じが好きなんだよね。

藤原:これはどこで買ったんですか?

阿部:これはeBayで。かなり安かったよ。むしろ日本への送料の方が高かったような(笑)。ここまで古いのはあまりないと思うけど、60年代以降の古い〈グローバーオール〉って日本でも売られたりしてるし、お店によって価格設定がバラバラなので、買うならいまかなと。

藤原:阿部さん、40年代のロイヤルネイビーのピーコートも持ってましたよね?

阿部:そうそう。あっちの影響で、ネイビーのダッフルも欲しくなり、これを買ったの。

今野:ちょっと着てもらってもいいですか。

阿部:元々平面的なパターンなのと、ちょっと大きめなサイズなので、いい意味でいまっぽく見えるかも。

栗原:90年代に流行ったダッフルとは雰囲気が完全に別物ですよね。

阿部:着やすさで言えば間違いなく新しい方がいいと思うんだけど、ぼくは重くてもこっちの方が好きなんだよね。これは完全に好みだよね。

栗原:ぼくもウールのヘビーアウターは何枚か持ってるんですが、近代ミリタリーウエアの快適さに慣れちゃったので、もう10年以上着てません(笑)。そういえば古いダッフルってトグル部分のレースがレザーじゃないものが多いですよね。60年代以降になるとレザーのものがほとんどなんですけど、それだとクリーニングに出すと大体ちぎれて返ってくるんですよ(笑)。

今野:このトグルの雰囲気もいいですね。ぼくも古いダッフルを探してみようかな。

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