いろんなものの過渡期。それによって可能性も広がっていった時代。

ー今季は「Y2K」がテーマになっていて、2000年代当時、在原さんはまだ生まれたばかりですよね。
在原:98年生まれなので、まだぴよぴよです(笑)
ーいまはファッションで2000年代をフィーチャーすることが増えてきましたが、その時代に対するイメージはありますか?
在原:まだ10歳になってないので、ほとんど覚えてないんですよ。だから、いま注目されている “Y2K ”が私にとっての“Y2K”になっていて。当時を思い出すというよりは、私にとっては未知のものですね。
吉川:90年代後半から2000年代当時、ぼくはちょうど思春期真っ只中で、10代後半から20歳になる頃だったんですけど、いろんなものがアナログからデジタルに移行していましたね。ファッションも一部でサイバーな服が流行ってたりとか、スニーカーにまでそうしたデザインが流れてきて、近未来的で理解するのに時間がかかるみたいな(笑)
在原:そうだったんですね。
吉川:それまではエアマックスとかが流行ってましたけど、そのあたりからスニーカーブームも落ち着いてきましたね。2000年代に入るとモードの流れも強くなってきて、エディ・スリマンがめちゃくちゃタイトな服を発表して、90年代のゆったりとしたストリートファッションから、急にタイトな服に注目が集まったりとかもしました。
在原:いろんなものの過渡期だったんですね。それによって可能性も広がっていった時代。
吉川:そうですね。ウィメンズだと3年くらい前から “Y2K” っていうキーワードが持ち上がっていましたが、メンズで仕掛けるならいまくらいがちょうどいいかなと。当時のテッキーなアイテムや素材をビームス流に解釈してつくったらハマるんじゃないかなと思って。
在原:めちゃくちゃ気になりますね。
吉川:ただ、やっぱりぼくらの中心にあるのはアメカジなので、そこに軸足を置きながら、スパイスとしてテクニカルな要素を足しているというイメージです。