「パッケージデザインもビンテージバンダナの楽しみのひとつ」

VINTAGE BANDANA WITH PACKAGE
阿部:最後は恒例のバンダナで閉めさせていただきます。今回はパッケージ入りのデッドストックを一部持ってきました。バンダナって柄やディテールの面白さもあるけど、時代を感じさせるパッケージデザインも魅力のひとつなんだよね。
今野:年代はバラバラなんですか?
阿部:’60年代と70年代が多いけど、中には’50年代とか’80年代もあるね。この頃のバンダナって単品よりもセット売りが多くて、中に入っているバンダナは裁断前に対となる柄同士でパッケージングされていることが多いんだよね


藤原:そうみたいですね。でも中にはパッケージを開けてみないとわからない場合もあるんじゃないですか?
阿部:もうある程度歴も長いから開けなくてもほぼわかるよ。未裁断のバンダナをたくさん見てきているから。それにもうひとつ、これらを見比べてもらうとわかると思うんだけど、それぞれ異なるブランドのパッケージに入っていながら、中身がまったく一緒な個体がいくつかある。ようは製造元は他にあって、ブランドごとに外装が違うだけのOEM製品も多いんだよね。

栗原:バンダナのRN(Registered Numberの略。アメリカ国内で衣類製造や輸入販売を行う事業者に割り当てられる特定番号)が一緒ってことですか?
阿部:そうそう。〈エレファントブランド〉を展開していた〈デイヴィス&キャトラール〉社はRN13980、通称クッキー柄で有名な〈パリスアクセサリーズ〉社はRN13960なんだけど、まったく異なるブランドのパッケージから、これらのRNを記した製品が出てくることが多々あって。例えば、<シアーズ>のパッケージの中に、タイガーマークのバンダナが入っていたり。
栗原:へえー。そうなんですね。
今野:RNからブランドの割り出しって、簡単にできるものなの?
栗原:はい。RNを管轄するFTC(Federal Trade Commission)のホームページから簡単に調べられますよ。
今野:そうなんだ。いろいろ調べてみよう。

藤原:でも、ぼくら古着屋からすると、たとえ中身が一緒であってもパッケージングされたブランドによって、やっぱり値付けも変わってしまうと思うんですね。この〈ラングラー〉なんかがまさにその好例というか。
阿部:まあ、そうなっちゃうのは仕方ないんだけど、〈ラングラー〉のパッケージの中にクロスのバンダナが入ってるんだよ! ヤバくない??…って大興奮するのはバンダナコレクターだけなのかな(笑)。
一同:(笑)。